【 思出笑 】 : なにか思い出してひとりで笑うこと。 (広辞苑 第三版)
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主人と二人で夕食を摂っているときの事。
たわいのない会話の少しの間。
急に主人がクスクスと笑い出した。
別段、その前の会話のくだりに笑うような内容もなかったので不思議に思い、
「どうしたの?」
と、問うてみた。
「今日ね、仕事の納品しているときに、急にmofuちゃんのこと思い出してね。」
「あらそう。」
「やっぱりmofuちゃんって面白いなーって思ったら、
納品50箱を搬入してる間、笑いが止まらなくなっちゃって参ったよ。」
そう主人は答えながらもクスクス笑いが止まらない。
四十半ばのおっさんが、ニヤニヤ笑いながら50箱の荷物を運ぶ姿を想像すると
気味が悪いというか、かなりまずい絵面だ。
「顧客さんのお店でしょ?それ、ちょっとまずいんじゃ…」
「あ、それは大丈夫!倉庫に搬入だったから!」
その言葉に胸を撫で下ろした。
「で、私の何を思い出して笑っちゃったの?」
「ん?…何だっけ?」
「え?」
「…あれ?何だっけ?うーん、でもmofuちゃんが面白いってことだったよ。」
何を思い出して笑ったのかが分からないのに、それを思い出して笑い、人に話す主人…。
アホかっ!!!!!
~終~