にのあいの妄想小説です。
軽くBL含みますので ご注意下さい。






元々 ワタシは 両親と一緒に
雅紀の家の近所に住んでいたのだけれど

今年になって  定年を機に
田舎暮らしがしたいと言い出し…

今は 祖母が住んでいた 山奥で 
夫婦で 畑作業を楽しんでいる。


そんな訳で、ワタシは今 一人暮らし。


ソコに 雅紀が 泊まる?
二人きりで  朝まで??


いや、間違いは起こらない。


……たぶん。



ワタシは 教師であり、大人としても
青少年を 導く立場にあるワケで。


例え、雅紀から迫られたって

ちゃんと 説いて聞かせれば…
分かってくれる筈。

基本、素直な良い子ですから。



ドアの前で 一つ 息を吐き

…ワタシは   家のドアを開けた。







台所から流れてくる
良い匂いに 鼻をくすぐられる。


…てっきり、いつものように  

『カズ兄~♡』

と、ドアを開けると同時に
飛びついてくると思ったから

見えない姿に 急に不安になった。


「…雅紀?!  来てるんだろ?」

「…カズ兄、おかえりなさい 」

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リビングのドアを開け
そっと…顔を出した雅紀は


学校で見る 生徒の顔では無くて

かと言って…

小さい頃から知っている
従兄弟の顔、でも無かった。


静かに微笑みながら、茶色がかった髪を  
フワリ  と 耳に掛ける仕草も…

何だか  知らない人のようで 言葉が出なかった。


「…どうしたの?
今日ね、ロールキャベツだよ?母さんが作って 置いてったんだ。
カズ兄、好きだよね?」


近づき、覗き込む瞳に  ハッと、我に帰る。


「あ…うん。食おうかな…」

テーブルに着くと
食事の用意が 出来ていた。


「…これ、お前が?」

「…うん。カズ兄、疲れてるでしょ?
って言っても、ロールキャベツ以外は スーパーで買ってきたヤツだけどね…」


ペロッと出した 赤い 舌。

それが 何だか…艶かしく見え

このまま近くにいると
吸い込まれそうな…

そんな気がして

慌てて 雅紀から離れた。


「あ、の…オレ…風呂に入ってくる!!」

「……そう?
沸いてるから…ゆっくり入ってきて?」


そう言うと、目の前の天使は
ニッコリと微笑んだ。




はぁ。何だか 自分がおかしい…。

どうしちゃったんだろう。


逃げるように風呂へと入り
考えを巡らせるのだけれと
一向に答えは出ない。

 
いっぱいに 張られた湯に 頭まで浸かり
お湯の中で ブクブクと 息を吐く。


ザバッ!っと  湯から顔を上げると




その 目の前には


裸の雅紀が…居た。


つづく