末ズのお話です。
軽くBL含んでおりますので、お嫌いな方は進まずにお帰り下さい。











side : J


キスをして欲しい  と見つめる 
淡い茶色の瞳。




俺は…

キスをして、抱きしめて

透き通るような この白い肌に
紅い花を散らしたい…なんて

キスの  その先までを 想像して
欲情した自分が 恥ずかしかった。



一瞬 流れた沈黙に
飴色の瞳は 閉じられる。

キスを待つニノ は
どこまでも 清らかで


俺は …そっと 唇を重ねた。



初めてこの部屋に来た あの日。


その後も ニノと共に過ごす時間は 
たくさん あったけれど

こうして唇を重ねるのは

互いの気持ちを確かめ合った 
あの時以来で…。


お前の 側に いられることが
何よりも 幸せだと

俺たちは  
間違いなく心の深い所で繋がっている



…そう思えた。



だけど

だけどさ…


何で泣くんだよ。


もちろん  俺たちの関係が
一般的でないのは 分かってる。

先に進むのは 簡単じゃなくて

乗り越えなくちゃならない事は
沢山あるかもしれないけれど


俺は、ニノと離れることは出来ないし

ニノも そうだと思ってる。


俺たちを引き寄せたのは
あの…過去だったかもしれないけど

再び お互いを選んだのは 俺たちの意志だ。


揺るがないよ。




…それなのに。


こんなにも 愛してるのに…

二人の幸せな未来が 見えないのは 何故?


泣きながら 俺の胸に顔を埋めるニノを
ただ…抱きしめるしかできなかった。



「…泣きすぎだよね…ゴメン」


真っ赤な目を  擦りながら
ニノが  小さく微笑む。


その笑顔が あまりにも儚くて…

このまま  空気に溶けて
消えてしまうんじゃないかと


もう一度   抱き寄せ、口付けて

その存在を  

温もりを 確かめずにはいられなかった。


「…なぁ、ニノ。
どこか 体の具合でも…悪いのか?」

「 え、何で?  そんなワケ無いよ」

「じゃあ、約束してくれよ。
夏休み…海に行こう?  俺と二人で」

「……うん、分かった。約束。
でもさ、ちゃんと 勉強しないと 夏休みに遊んでるヒマないからねっ!」


そう言って 顔を上げた ニノは

もう、いつもの…ニノに戻っていた。







それから 更に季節は流れる。


胸に残った  漠然とした不安。
それは  依然として消えないまま…。



雪が積もれば、白い息を吐きながら
仔犬のように 銀世界を 駆け回り


寒さが緩み

芽吹き始めた新緑を 
愛おしそうに眺める ニノは


美しい情景の 一つ一つを…
その心に  焼き付けているみたいだった。


…その度に 俺は  ニノに 口付けて

消えないように
この手に抱きしめる。

それしか、出来なかった。



そして ハラハラと桜の花びらが舞う頃


俺たちは 3年生へと  進級していた。

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つづく



*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

お早うございます。

miuです(・∀・)

気付いたら、お部屋のエアープランツが枯れてました。笑
時々 水やってたんだけどなぁ?

私の腐ったオーラにヤられたんだろうか…

そうだとしたら申し訳ない(ノω・、)


…っていう話。笑

そんだけ。


またね♪


miu