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「昭和元禄落語心中」13話、観たでげす。

「落語」が題材なのはタイトルから一目瞭然ながら「心中」って?とか思ってもいたが、なるほど‥。「落語」を中心としながらも、人と人との繋がりを考えさせられるヒューマンアニメ。今回の1期ではシリーズの礎となる「八雲&助六」編が話数の殆どを占めた。

まず肝心な「落語」について。石田彰さん山寺宏一さん、すげえ!落語ファン目線で拝見したが、想像を超えた見事な噺家としてキャラを演じきっていた!ここが弱いと作品の軸がブレるだろうと懸念していたが、そんな打算など忘れてしまうほど両名の「落語」には引き込まれまくった。常々思ってきた声優さんと落語の相性の良さが理想通りに具現化されており、どちらのファンとしてもコレだけで嬉しくなっちゃってヤベー。

ストーリーは決して愉快ではない。戦争を経る時代だから東京の昭和初期からが背景となるが、その独特の古式文化というか胡散臭さというか。当時の「落語」は現代とは違い、庶民の憂さ晴らしの場であった気がする。そんな事を思わせるほど、「憂さ」の溜まりそうな雰囲気が凄い。ほんでみよ吉という女がドラマを作るんだけど、コイツがまあ悪女なもんで。最期はもう呪いでも掛けたんじゃないかというほどの情念をも見せ、作品のムードは更にダークなものへ。そんな負のプレッシャーにより視聴側のフラストレーションもギリか?を予感させたところで、八雲の涙が絶妙。
なんでこんな陰鬱とした作品に付き合えてきたのかは、きっと八雲が弱みを見せなかったから。彼の涙に合わせてコチラの緊張感も堰を切り、一緒に泣いた泣いた。からの一転した現代で与太郎編に切り替わるテンポがもう痛快で。早く、早く二期が観てえ!となった。すっかり魅了されていた。
85点!
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