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「selecter infected WIXOSS」12話
&「selecter spread WIXOSS」12話、観ました。

カードゲームを題材とした、少女たちの人間劇と言うべきか。いやこれ結構問題作だと思ったんですよ。
休日の朝や平日の夕方などに子供に付き合ってチラ見したことのある、所謂「カードバトル」モノの女の子バージョンだろうと思ってたんだけど。まあカードの妖精みたいのが現れて会話しながらのバトル要素なんかもありつつ、そんなことよりドロドロした暗黒ムードが作品の特徴だったという。

「勝ったら何でも願いが叶う」って始めたカードゲームだけど、「願いとか別に無いよぅ」なんてヒロインからスタートしたホホエマムードを楽しめたのは序盤まで。次々登場してくるキャラクターによっては、バイオレンスやサイコな願望などを掲げてきてピリピリムードが加速。そのうち「負けたら」のペナルティが明らかになるんだけど、コレがまた呪いと呼ぶべき残酷なもので闇。更に勝ったら勝ったで一筋縄ではいかない境遇を強いられるというカオスに発展し、もうおじさんはハラハラガクガクしっ放しだった。

その雰囲気と沸き起こるやり場の無いフラストレーションは、かの「まど☆マギ」を彷彿とさせる仕様。それでいて二番煎じと一蹴できない高クォリティでもあり、怖いもの見たさでつい観終わってしまった感じ。
こういうガチモノは苦手のハズで視聴中何度もリタイヤがチラついたが、それでも止められなかったのは声優さんの功。主人公のるう子を演ずるは加隈亜衣ちゃん。最初「アスミス?」と錯覚したが、二人は声質が似てるよね。それよか絶賛視聴中の「12歳。」ヒロイン花日ちゃんでお馴染み。相棒の妖精はみーたん(ハアハア)だし、ていうかみーたん推しで視聴しようと思ったんだけど。あとあやねるとか茅野愛衣ちゃんとか。そりゃあ耳が中断を拒絶しますよってキャスティングなんだけど、ぶっちぎりで拍手を贈りたいのは赤崎千夏ちゃんね。その役どころは救えないメンヘラビッチだったけど、そいつがまあ憎たらしくて仕方がなくて。赤崎ちゃんと言えば茅野愛衣ちゃんとデビュー前から親交のある間柄であることも有名だが、そんな気の置けない相手を前にしても容赦なく叩き込んだ魂の演技は、もうキャラの憎さを突き抜けて感動に達したよ。実は今まであんまり赤崎ちゃんは好きなタイプの声優さんでは無かったが、今作で評価が一変してしまった。

「J.C.STAFF」の巧さは光ったものの、24話という尺を使って尚消化しきれなかったサブエピソードもありパッケージとしてちょっと荒削りだった観もあり。80点。