春からずっと駆け足でやって来て

昨夜でやっと

ひとくぎり。


朝、子供達を送り届けて


大の字で床に寝転んだ。


なんだか久々の感覚。


やっとほんとに


気が緩んだ。


ストーブの音や外から漏れる音。


冷蔵庫の音に、耳鳴りに近いような色んな周波数。


子供達がこぼしたジュースのにおいや、タバコのにおい


我が家に広がる感じ得るすべて…


それらを全て受け入れて


ただただ寝転んだ。


次第に体の感覚が無くなっていって


意識がハートにたどり着いた…


と思ったら


ハートを通り越して


ハラまで降りた。


へぇ~♪


なんて思いつつ


そのまま放っておいたら


意識はもっと降りていって


地球の意識にたどり着き


その中で溶けていった。


ずっと追いかけるみたいに走り続けてきたこと。


追われるみたいにやってきたこと。


ここまでの


あれやこれや、


なにやかにや。


それらすべても


その形状がどんどん曖昧になっていくような


はたまた


まるで小さくなって見えなくなっていくみたいに


溶けていってしまった。


なんだか何もなくなって


地球の一部で


地球そのものだもんな♪


そんな思いだけポツンと湧き出て


ふっと軽く鼻で笑ってしまった。


そしてそのまま


宇宙の一部で


宇宙そのものだな♪


そう染みるみたいに感じて


自分が無くなったような


はたまた


自分が大きく広がっていったような


なんともいえない心地好さを味わった。



そんな束の間を味わったら


月のものが


えらい早くきた。


まだ月は満ちてないよな…?


疑うみたいに空を見上げる。




そうして


昔の感覚を取り戻すみたいに


日常にあるものを楽しんでみる。


子供と剥く、ゆで卵の殻。


冬のニオイが充満した外気の冷たさ。


買い物ついでの冬物の物色。


水を吸い込む米粒の触感。


タバコの煙の色。



一息、一息。


味わい、確かめるみたいな


リセット。


昨日までの自分から


引き継ぐみたいな感覚。



このかんじ…


久しぶりだな♪



終わるんだな…と感じた切なさも


ヤヤコフが無性に淋しがるのも


これだったのか♪