R6.3.3〜スライム杯2024②-叛逆の南場〜

〜前回までのあらすじ〜

通い続けて苦節13年

ついにたどり着いたスライム杯、決勝

赤カラの開幕ドラポン満貫

ヤンキーのデバサイインパチ

聡太の速攻満貫

大物手が飛び交う、見応えのある東場が終わる。

一人だけ、、、アガっていない者がいた…

南2局、ざわさんの親番

22000点ほどの3着目、ここまでアガリ無し。

トップ目ヤンキーは4万点超え

この親でアガらなければ優勝は見えない

祈るように配牌を取る

ドラ

絶望の配牌

配牌オリしたいくらいの手牌だが、

悲しいかな、決勝戦の最後の親番だ。

下の三色、チャンタ、七対子、役牌重なり

全てを残すべく、切りからスタートした。

序盤に

をツモり、三色に標的を絞る。

迷彩の意味も込め切り。

7pを引いてフリテン両面は残し…

中盤

「チー‼️」

まだリャンシャンテンだが、

アガリの形はうっすら見えてきたか…？？

しかし子がたも甘くはない。

赤カラからリーチ。

先制されるとさすがにここまでか…

終盤

「グググ」

ツモ

シャンテンへ。

まだまだ苦しいが…

観戦者

「赤カラのアガリ牌を吸収した…！！」

なんとこの、赤カラリーチのアタリだった。

今にも出そうな形から、当たらない形に。

そっと通っている7pを合わせた。

危険牌のを掴む。

テンパイするまでは切らない。

ギリギリまで残す。

リーチの赤カラ、残り２ツモ

をツモ切る。

喉から手が出そうな牌だ。 

赤カラは自分の下家だが、

ルール無視してチーしてやろうか←

そんなことを思いながら、私の最終ツモ番へ

（グググググ） 

　ツモ

なんと最後の最後でドラを引き入れテンパイした。 

もうツモ番は無い。 

アガリ連荘なので、テンパイしても連荘もできない。 

だがしかし。 

序盤からスリムに構えていたので、

ここまでリーチに対し目立った牌は押していない。

スッ…

7mスジ＆2mワンチャンスのを

静かに河に置いた。 

安全牌を切ったかのように静かに、

テンパイ気配をできる限り抑えた。

トップ目ヤンキー、ハイテイで少考。

全員に通っている牌が無いのだろう。

そしてついに、少し前に通った“あの牌”が、

場に切られたーーー

パシッ

ロン　ホウテイ三色ドラ１

5800

何の変哲もない、鳴き三色。 

こんなどこでも見る平凡なアガリ

無風状態で終わった東場

　　迎えた大事な南場の親番

　頭を抱えるような配牌 

　　　それでも大事に育て上げた 

　　リーチもかいくぐった 

　　　　歓喜のテンパイも感情を殺した 

そして最後の最後、ハイテイでもぎとった――― 

このアガリに観客は湧いた――― 

このアガリで、流れは一気に変わった。 

南2局、親番1本場

ロン、7700 

 南3局、北家

ロン、5200

そしてトップ目で迎えたオーラス

聡太のまくりを目指すリーチが入るも…

カン

聡太のハイテイを消すアンカン

この瞬間、

初回から通い続けた第8回スライム杯

ざわさんの初優勝が決まったーーー

今まで、役満やら会心のアガリやら、 

沢山の手牌をアガってきたが… 

初優勝を決定づけた、ゴミ配牌からの5800

これも忘れられないアガリの１つとなるだろう。