茨城県の犬猫殺処分ゼロに向けて、条例の制定が検討されています。
何度かご紹介していますが、けいせつ基金でも詳しく書かれていますので、茨城県民の皆様、是非、忌憚ないご意見を届けてください。
「犬猫の殺処分ゼロ」を謳う条例は、全国初だと思います。
ゼロにすることが大事ではなくて、ゼロに向けての様々なプロセスの実践が必要なのだと感じています。
 
 
みんな茨城っ子
この笑顔がみんなに訪れますように・・・
左から、ティアハイム滞在のハルキ、美咲、マカオ、あまね
 
 
 
意見募集
 いばらき自民党では,犬及び猫の殺処分ゼロを目指すため,犬及び猫の適正な飼養及び保管に関する県,犬又は猫の所有者,販売業者等の責務その他の必要な事項を定め,殺処分となる尊い命を生じさせない取組を県,犬又は猫の所有者,販売業者等が協働して推進し,もって県民が犬及び猫と共に幸せに暮らせる社会の実現に寄与することを目的とした条例の制定を検討しています。
 つきましては,「(仮称)茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例(案)」をまとめましたので,下記のとおり県民の皆様の御意見を募集いたします。

1 募集方法
○郵送〒310-0852 水戸市笠原町24-4 いばらき自民党宛
○FAX029-240-4416
○Eメール info@ibaraki-jimin.jp
 
2 募集期間
平成28年10月12日(水)~11月11日(金)
 
3 資料

※条例案の概要と条例案については,いばらき自民党事務所(水戸市笠原町24-4)でもご覧いただけます。
(土日祝日除く午前9時から午後4時まで)
 
 
こちらも茨城っ子 柴♀すず、その子供たち
(子犬は5頭いますが写真は4頭写っています)
 
 
以下、条例案を転記します。
読みやすいように、私が太字、アンダーライン入れている箇所があります。
 
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(仮称)茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例(案)
 犬や猫は,人間に最も身近な動物の一つであり,家族同様の存在として私たちの生活に癒やしと潤いを与えてくれる。その一方では,飼い主の犬や猫の習性に対する理解不足による身勝手で無責任な飼養放棄,県民からの苦情及び相談に基づく犬の捕獲等により,多くの犬や猫が殺処分されている。
 特に,本県は,犬の殺処分頭数が長年にわたり全国上位に位置するほど多く,県民が深く憂慮すべき状況にある。
 犬や猫の命を尊ぶことがひいては人間の命の尊厳の確保につながることに鑑み,今こそ,犬や猫を飼養し,又は業として犬や猫を取り扱う者には,それらの命の大切さに対する認識を新たにして行動することが求められている。
 ここに,県民が一体となって,犬や猫の殺処分ゼロを目指すことを声高らかに宣言し,犬や猫と共に幸せに暮らせる社会の実現に向けて行動する決意を明確にするため,この条例を制定する。

(目的)
第1条 この条例は,犬及び猫の殺処分ゼロを目指すため,犬及び猫の適正な飼養及び保管に関する犬又は猫の所有者販売業者等の責務その他の必要な事項を定め,殺処分となる尊い命を生じさせない取組を犬又は猫の所有者販売業者等が協働して推進し、もって県民が犬及び猫と共に幸せに暮らせる社会の実現に寄与することを目的とする。

 (定義)
第2条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 販売業者  動物の愛護及び管理に関する法律(昭和 48 年法律第 105 号。以下「法」という。)第 10 条第1項の規定による第一種動物取扱業の登録を受けた者のうち,犬又は猫の販売又は繁殖を業として営む者をいう。
(2) 購入者  犬又は猫を販売業者から購入し,かつ,飼養又は保管を行おうとする者(犬又は猫を購入しようとする者と当該犬又は猫を飼養又は保管を行おうとする者が異なる場合は,飼養又は保管を行おうとする者)をいう。
(3) 譲渡者  自らが所有する犬又は猫を他人に譲り渡そうとする者(法第 24 条の2の規定による第二種動物取扱業の届出をした者のうち,犬又は猫を他人に譲り渡そうとする者を含む。)をいう。
(4) 殺処分ゼロ  犬及び猫の殺処分(人の生命及び身体の安全の確保,公衆衛生の向上等のためにやむを得ずなされる殺処分を除く。)がなくなることをいう。

(県の責務)
第3条 は,犬又は猫の所有者及び占有者に対し,適正な飼養及び保管についての知識の普及啓発に努めるものとする。
は,販売業者に対し,適正な販売に関する指導を行うものとする。
は,この条例の目的を達成するため,犬又は猫の殺処分頭数の減少に資する活動を行う人材及び団体の育成に努めるものとする。

 (犬又は猫の所有者の責務)
第4条 犬又は猫の所有者は,動物の福祉に鑑み,自らが所有する犬又は猫がその命を終えるまで適切に飼養すること(以下「終生飼養」という。)に努めるとともに,その所有する犬又は猫を,やむを得ず飼養することができなくなった場合には,自らの責任において新たに飼養を行おうとする者に譲り渡すよう努めなければならない。
犬又は猫の所有者は,自らが所有する犬又は猫がみだりに繁殖して,適正に飼養することが困難となるおそれがある場合には,その繁殖を防止するため,不妊去勢手術その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
犬又は猫の所有者は,自らが所有する犬又は猫が自己の所有に係るものであることを明らかにするため,マイクロチップの装着その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(販売業者等の責務)
第5条 販売業者は,購入者が終生飼養をすることが困難であると認められるときは,犬又は猫を販売しないよう努めなければならない。
前項の規定は,譲渡者について準用する。この場合において,同項中「販売業者」とあるのは「譲渡者」と,「購入者」とあるのは「譲受者」と,「販売しない」とあるのは「譲渡しない」と読み替えるものとする。

(犬及び猫の命の尊さを学ぶ場の設定等)
第6条 は,広く県民が犬及び猫の命の尊さを学ぶ場を設けるよう努めるものとする。
は,学校等の教育において,子どもたちが犬及び猫の命の尊さを学ぶ場を設けるため,学校等に対し,必要な情報の提供,技術的な助言その他の支援を行うものとする。

(犬猫愛護週間)
第7条 は,犬及び猫の愛護と適正な飼養について,広く県民の関心と理解を深めるようにするため,犬猫愛護週間を設けるものとする。
は,犬猫愛護週間においては,その趣旨にふさわしい行事が実施されるよう努めるものとする。

(所有者がいない猫に対する取組への支援)
第8条 は,所有者がいない猫を新たに生じさせないための地域住民等による取組を支援するよう努めるものとする。
 
生後2日でセンター収容された茨城っ子の子猫 シイナ&コマカ
体重80~90グラムでした。野良猫が産んだ子猫がダンボールに入れられてセンターへ。
 

(市町村への支援)
第9条 は,市町村が次に掲げる施策を講じようとする場合においては,必要な情報の提供,技術的な助言その他の支援を行うものとする。
(1) 犬及び猫の愛護並びに適正な飼養及び保管に関する知識の普及啓発に関する施策
(2) この条例の趣旨を尊重した活動を目的とした協議会等の設置

(収容される犬及び猫の頭数を減ずるための協議)
第 10 条 は,県に収容される犬及び猫の頭数の減少を図るため,必要な施策について,法第 39 条の規定に基づき組織した協議会において協議するものとする。

(動物愛護管理推進計画における条例の趣旨の尊重等)
第 11 条 は,法第6条第1項の規定に基づく動物愛護管理推進計画(次項において「推進計画」という。)を策定し,又は変更するときは,この条例の趣旨を尊重するものとする。
は,推進計画の進捗の状況について,これを公表するものとする。

(財政上の措置)
第 12 条 は,殺処分ゼロを目指すための施策を総合的かつ計画的に推進するため,基金の設置その他の必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

付 則
この条例は,公布の日から施行する。
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以上、ここまで。
 
法律や条例を読むというのは、なかなか根気のいることですが、12条項で簡潔に書かれていますので、是非、一度目を通してみてください。
 
 
犬又は猫の所有者は,自らが所有する犬又は猫が自己の所有に係るものであることを明らかにするため,マイクロチップの装着その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
マイクロチップ装着を推進していますが、犬鑑札、狂犬病予防注射済票、迷子札(ネームタグ)は、条例には明記しないのでしょうか。
狂犬病予防法で義務づけられているからなんですね。
動物愛護法では、「動物の所有者は、その所有する動物が自己の所有に係るものであることを明らかにするための措置として環境大臣が定めるものを講ずるように努めなければならない」と定められています。
で、環境大臣が定めるものって?
「家庭動物等及び展示動物
所有者の氏名及び電話番号等の連絡先を記した首輪、名札等又は所有情報を特定できる記号が付されたマイクロチップ、入れ墨、脚環等によること。なお、首輪、名札等経時的変化等により脱落し、又は消失するおそれの高い識別器具等を装着し、又は施術する場合にあっては、補完的な措置として、可能な限り、マイクロチップ、脚環等のより耐久性の高い識別器具等を併用して装着すること。」
だそうです。
はぁ、法律ってややこしい。
 
茨城センターに収容される犬の半数には、首輪がついています。
でも、鑑札も済票も迷子札もマイクロチップもない・・・。
IMG_20161108_111731080.jpg
 
けいせつ基金ブログで、けいせつさんも書かれていますが、まずは外飼いのメス犬の不妊手術の最優先。それには賛成です。
あれもこれも・・・と考えますが、センターに収容される子犬が減れば(無くなれば)、所有者不明の野良犬も減ります。
そうなると収容数も減ります。殺処分も減ります。
茨城県在住の多くのボランティアさんの努力が実りますように・・・。
 
 
 

茨城センター収容だった子たちも沢山幸せになっています音譜

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