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『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』の目次を公開します。

2024年2月15日に出版される新刊、『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)の目次を公開します。

 

 

目次

 

まえがき

 

序章 私の経験

私のフリーター経験

生きづらさを抱える若者たち

「ネット心中」が流行る背後で

プレカリアートとの出会い

「ロスジェネ」と名付けられる

年越し派遣村によって可視化された貧困

間近で見てきた、「人が助かる瞬間」

生死を分ける「情報」

コロナ禍、支援現場は野戦病院状態に

手に入れてきた「死なないノウハウ」

 

第一章 お金

―社会福祉士・横山北斗さんに聞く

自らの小児がん経験

家賃が払えない ―住居確保給付金

病院に行けない ―無料低額診療

ネカフェ生活で携帯が止まった ―生活保護

ブラックリスト入りしても契約できる携帯

友人がシングルマザーになると宣言―ひとり親が使える各種の制度

難病と診断されたら ―難病医療費助成制度

学費の負担が重い ―高等教育の修学支援新制度

生活費が足りない ―生活福祉資金

夫・妻が亡くなったら―遺族年金

DV男や毒親に居場所がバレたくない―支援措置、行方不明者の不受理措置

数年後、お礼を言いに来た「患者」たち

 

第二章 仕事

―プレカリアートユニオン執行委員長・清水直子さんに聞く

これまで約500件の相談を解決

その解雇、違法で無効かも

「契約終了」でも泣き寝入りしなくていい

もしも解雇を受け入れるなら ―解雇予告手当

仕事を失ったら ―雇用保険

だいたいある未払い賃金

労働組合に入るメリット

会社が給料を払ってくれない―未払賃金立替払制度

その弁償金、払う必要なし

仕事で病気や怪我をしたら ―労災保険

コロナ感染も労災に

業務外の病気や怪我で働けなくなったら―傷病手当金

上司のパワハラで退職したが……

「偽装フリーランス」の雇用責任

フリーランス共済

LGBTQs労働相談

外資系での解雇は仕方ない?

まずは知識のある人に相談を

 

第三章 親の介護

―「みんなの介護」編集部/一般社団法人LMN・遠藤英樹さんに聞く

まず連絡すべきところは……

問い合わせが集中するのは「お盆とお正月」

まずは要介護認定

介護にまつわる基礎知識

介護付き有料老人ホーム

住宅型有料老人ホーム

サービス付き高齢者向け住宅

グループホーム

ケアハウス

特別養護老人ホーム

介護老人保健施設

介護医療院

施設で好かれる方法

施設での飲酒・喫煙は?

ペットと入れる施設は?

遠方の親にはマメな連絡を

家族代行業? LMNとは

自らの介護経験から

9割が子どもからの依頼

施設ガチャ

延命にまつわる決断は家族で

100万円で「丸投げ」

ランチや旅行、入院中のメダカの世話まで

「自分が入院しても親に知られたくない」

 

COLUMN 潜入!入居金6000万円の高級老人ホーム!!

 

第四章 健康

―CSRプロジェクト・桜井なおみさんに聞く

突然の診断、入っていなかったがん保険

治療費がかさんでしまったら―高額療養費

仕事と治療を両立させる難しさ

パート代すべてが治療費に消える

日進月歩の進化を遂げるがん治療

とにかく「柔軟な働き方」

「休み方」より「働き方」

フリーランスががんになったら

体験者に聞く

10年で500万円の治療費

 

第五章 トラブル

―相談室ぱどる・原昌平さんに聞く

親亡きあと、ひきこもりのきょうだいの生活が心配

遠くにいる一人暮らしの親が使える制度は

「後見人」ってどういうもの?

相続でもめたくない

親が亡くなり口座が凍結

警察を動かすのは「告訴」

親の借金は子どもが返さなければいけないの?

身寄りのない人の入院は

高齢で賃貸物件が借りられない―UR、ビレッジハウス、居住支援法人

 

第六章 死

―般社団法人LMN・遠藤英樹さん/相談室ぱどる・原昌平さんに聞く

自分の死後のスマホやパソコン

孤独死での腐乱死体化を防ぐには

自分亡きあとのペットはどうなる?

散骨のガイドライン

相続についての基礎知識

遺産を寄付したい場合には―死因贈与契約

 

あとがき

 

『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』

 

 

 

 

『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』、「まえがき」を公開します。

2024年2月15日、新刊『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書)を出版します。

タイトル通り、この国で死なないためのノウハウを、社会保障制度から民間のサービスまで網羅しました。

「お金」「仕事」「親の介護」「健康」「トラブル」「死」という6つの章がありますが、こういう時は市役所なの? 労基署なの? ハローワークなの? 年金事務所なの? 保健所なの? と迷った時のナビゲート役にもなると思います。

また、「親の介護」や自分の老後を考える時、高齢者施設ひとつ取っても、「特養(特別養護老人ホーム)」と「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」と「ケアハウス」と「介護付き有料老人ホーム」の違いなど、多くの人はわからないはず。

はたまた自分の死後の不安(ペットの世話やスマホの解約、銀行口座や遺産があった場合どうするのかなど)についての対処法もたくさん盛り込みました。

 

こちらで少し内容にも触れましたが、以下に「まえがき」を公開します。

 

まえがき

 

 

 誰もが知る女優が死後、「無縁遺骨」に――。

 2 0 2 2年7月に亡くなった女優・島田陽子さんの最期は多くの人に衝撃を与えた。

 島田さんと言えば、日本人初のゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞し、その後、国内だけでなくハリウッドでも活躍。そんな大女優にふさわしからぬ報道がなされたのは、死後すぐのことだった。

「遺体の引き取り手がいない」「遺体はそのまま渋谷区の施設に安置されている」「自治体によって火葬された」――。

 さまざまな報道から明らかになったのは、亡くなる3年前に直腸がんと診断されたものの、病気のことは隠して遺作を撮影。闘病の果てに病院で一人、亡くなったという事実だった。享年69。しかし、遺体を引き取る人はおらず、渋谷区が2週間ほど遺体を保管して、自治体によって火葬されたという。生前、医療費がかさむと周囲に漏らしたこともあるらしい(朝日新聞 22年12月21日)。

 このことを知った時の衝撃は、今でもはっきりと覚えている。あれほど活躍していた人が、そんな最期を迎えるなんて――。ちなみに島田さんはがんと診断されていたわけだが、抗がん剤治療などをしていなかったことも報じられている。治療費の問題もあったのだろうか?

 その年の12月には、別の女性の最期を伝える新聞記事に愕然(がくぜん)とした(朝日新聞 22年12月22日)。それは皇室ジャーナリストの渡辺みどりさん。22年9月30日に亡くなったという。享年88。

 記事に書かれていたのは、遺体の引き取りや相続を親族に「放棄する」と言われたこと、終活のために10年以上前にマンションを売却したものの、そのお金はほぼ使い切っていたこと、遺体は長年付き合いのあった弁護士らによって荼毘(だび)に付されたことなど。

 島田さん、渡辺さんともに一人暮らしだったわけだが、20年の国政調査によると、この国で一番多いのは「単身世帯」で38・1%。単身世帯は一貫して増加傾向にあり、1 9 8 5年は20・8%、5世帯に1世帯だったものの、今や2・5世帯に1世帯だ。

 また、65歳以上の高齢独居世帯は20年に6 7 2万世帯。2 0 0 0年の3 0 3万世帯から倍増している。

 そんな中で増えているのが、身内がいても弔(とむら)う人がいない死者。日本では年間約1 5 0万人が亡くなるが、弔う人がいない人の数は近年だけで約10万6 0 0 0人。うち「無縁遺骨」は6万柱にものぼるという(朝日新聞夕刊 23年8月25日)。

 今、独り身ではなくても、離婚や死別で誰もが最後は単身になる可能性がある。

 島田さん、渡辺さんの死が頭から離れないのは、遺骨や遺体の引き取り手がいなかったことだけではない。経済的な困窮が垣間見える単身女性の死、ということがとても他人事には思えなかったからである。

 ちなみにこの国の貧困率は15・4%だが、突出して貧困率が高いのは単身高齢女性。一人暮らしの65歳以上の女性の実に46・1%が貧困ライン以下の生活を強いられているのだ。そして島田さんも渡辺さんも、65歳以上の単身女性だった。

 貧困ということで言えば、昨今、女性に限らずコンビニやスーパーで夜勤したり、警備員などとして働く高齢者の姿が目立つ。その多くが、その歳でも働かないと生活できない人々だ。つい最近も、土木作業員の女性が作業中の事故で死亡したというニュースに触れ、目を疑った。年齢が77歳だったからだ。

「失われた30年」で、日本が貧しくなったことは誰もが実感していることだろう。先進国で唯一、30年間給料が上がらず、一人あたりのG D Pはその間、7割程度に落ち込んだ。

 賃金は増えないのに、国民負担率(社会保険料と税金の合計が国民所得に占める割合)は上がり続け、5割に迫る勢いだ。80年代は3割だったのに、である。これにはネット上で「五公五民」(江戸時代の年貢の負担率を示す)という悲鳴が上がっている。収穫した米の五割を年貢とし、残り五割が手元に残る状態で、幕府の財政悪化を理由に「四公六民」から「五公五民」になった途端、日本中で一揆が起きるようになったという。

 しかし、令和の現在、一揆が起きる気配は微塵もない。

 

 さて、ここで自分のことを書くと、私は49歳の独り身、フリーランスの文筆業だ。

 配偶者も子もなく、いるのは猫が一匹。

 東京で一人暮らしを始めて約30年。親ときょうだいがいるのは遠く離れた北海道だ。

 最近、「将来もらえる年金額」みたいな通知が届いたので開封してみたら、月に4万円くらいだったので見なかったことにした。

 厚生労働省の簡易生命表(22年)によると、日本の平均寿命は男性が約81歳、女性が約87歳。私の場合、平均寿命までまだ38年もある計算だ。「老後2 0 0 0万円問題」を持ち出すまでもなく「これから先」を考えるだけで目の前が暗くなる。

 本書は、そんな不安を解消すべく、情報を集めまくった一冊だ。

 働けなくなったら。お金がなくなったら。親の介護が必要になったら。それで仕事を続けるのが難しくなったら。そして自分が病気になったり入院した時、頼る人もいなければどうしたらいいのだろう?

 そんな疑問から始まった取材は、がんになった場合に使える制度から「親の介護」を考えた時にまず相談する先、高齢者施設の種類と平均月額・平均入居一時金額、はたまた自分が死んだあとのペットの世話やパソコンやスマホの処分、それだけでなく遺言や散骨の方法まで網羅する結果となった。

 本書を書き終えた今、この先病気になろうが、仕事がなくなろうが、一文無しになろうが、世の中すべてを敵に回そうが、役所で適当にあしらわれて追い返されようが、ビクともしないだけの情報を身につけている。いわば「無敵」の状態だ。

 ということで、ここまで集めた「死なないノウハウ」を、多くの人に伝授したい。

 本書を読み終える頃には、あなたもきっと「無敵」になっているはずだ。

 

 

『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』(光文社新書) 990円

 

 

 

 

 

白井聡さんとの対談本、目次です。

白井聡さんとの対談本が出版されました!

目次一覧を紹介します。

本当に盛りだくさんなテーマを語った一冊。

ぜひ手にとってみてほしいです。

 

『失われた30年を取り戻す 救国のニッポン改造計画』 白井聡・雨宮処凛

ビジネス社/2023年6月5日発売 

 

嘲笑と冷笑だけが武器!?

国境をこえ、貧乏人で連帯?

もはや焦土からの再出発しかないのか?

就職氷河期世代2000万人で「失われた30年」を取り戻す!

 

目次

まえがき 雨宮処凛

第1章   ロスジェネ、失われた30年

 出会いは映画『遭難フリーター』

 とりあえず右翼に行ってみた!

 ロスジェネはものを言わない世代

 人口減少の先にある絶望社会

 追い込まれていく女性たち

 貧困のカジュアル化?

 結婚、出産とロスジェネ

 「餓死か自殺かホームレスか刑務所か」

 海外出稼ぎはできるのか

 「家族介護」より「他人介護」

 世代間の分断?

第2章   病み、壊れゆく、ロスジェネの闇

 暇空茜というロスジェネ

 「フェミを葬れ!」という恐ろしい情熱

 フェミサイドとインセルの構図

 非モテの「三派全学連」

 「スクールカースト」という圧

 「俺たちの萌え」を汚すな! という情熱

 SNSが地獄の釜の蓋を開けた

 「萌え」と新しい階級社会

 「半グレ」の甘い罠

 ロスジェネは「組織」を信じない

 ロスジェネとサブカル

 自己肯定感の高い団塊おじさん

 同時代のカルチャーは何もない

 嘲笑と冷笑とひろゆき人気

 「誰でもよかった」から特定の属性を目指す事件へ

第3章   右翼とカルトと国体と

 『戦争論』と右傾化第一世代

 90年代の政治

 ネットがない時代の右翼と「ビジネス右翼」

 承認欲求を満たす若者たち

 世界同時革命を目指した男!

 今あらためて「国体」を問い直す

 「まじめ」な右翼

 旧統一教会を庇護する自称「愛国者」

 「安倍晋三」という名のカルト

 抜け穴だらけの「被害者救済法」

 「信教の自由」が奪う子どもの命と権利

第4章   米中危機と暴走する自民党政治

 露呈した安倍体制の腐ったはらわた

 安倍、高市、岸田の「3人金太郎飴」

 米中の覇権争いが示すもの

 岸田世間の原発大推進

 名ばかりの政治主導と官僚の専制政治

 「バイデンさん、会ってくだちゃ〜い」

 「攻められたらどうするのか」への回答

 五〇〇〇年の歴史で中国を考える

 人口減少していく中国の未来

第5章   起て、ロスジェネ! 点火せよ、怒りを!

 ロスジェネは放置されっぱなし

 ネオリベラリズムからの自己責任社会

 ベーシックインカムの落とし穴

 ホームレス化しても「連帯」できない理由

 団塊の世代はなぜ連帯できたのか?

 国境を超え、貧乏人で連帯す!

 中国で人気の柄谷行人

 「寝そべり族」や「難民・移民フェス」に見る連帯の可能性

 2009年の政権交代はなんだったのか

 原発事故の衝撃と病的なる右傾化

 投票用紙を捨てていた頃

 有権者のハートを掴む”太郎の演説”

 もはや焦土からの出発しかない?

 野党よ、ロスジェネの代弁者たれ!

 ロスジェネよ、今こそ怒りの爆発を!

あとがき 白井聡

 

『失われた30年を取り戻す 救国のニッポン改造計画』

 

 

『学校では教えてくれない生活保護』、目次です。

2023年1月24日、『学校では教えてくれない生活保護』が出版されます。

 

生活保護バッシングから11年。コロナ禍で最後のセーフティネットは機能しているのか? 諸外国の生活保護ってどんな感じ? 外国人は利用できるの? などなど、基本的なことから上級編まで詰め込みました。

 

 

以下、目次です。

 

 

『学校では教えてくれない生活保護』 河出書房新社 1560円 2023年1月24日発売

 

どういう時に利用できるの? 他の国の制度は? 子どもは高校・大学に行けるの? バイトしたらどうなるの? 〜今知っておきたいリアルな実態と「死なないノウハウ」が詰まった入門書。

 

目次


はじめに
生活保護は最後のセーフティネット
多くの人が抱くマイナスイメージ
コロナ禍でも利用者が増えない生活保護
「身を守る方法」を知っておくために

第1章 今、生活保護をめぐって起きていること
「死刑になりたい」「死のうと思った」、相次ぐ不穏な事件
なぜ、57歳の母と24歳の息子は死んだのか――「八尾市母子餓死事件」
繰り返される痛ましい事件
国会議員による偏見のばらまき
生活保護利用者を孤立させるバッシング
DaiGo氏の発言
 
第2章 生活保護ってどんなもの?
――生活保護問題に取り組む弁護士 小久保哲郎さんに聞く
生活に困っている人に追い打ちをかけたコロナ禍
小久保弁護士に怒濤の一問一答
  ◆生活保護・初級編
  ◆生活保護・よくある誤解編
  ◆生活保護・子どもに関わる制度編
  ◆生活保護・中級編
  ◆生活保護・上級編
  ◆コロナ禍で起きた実際のケース編
困ったら積極的に利用を

◆COLUMN①◆ なぜ水際作戦が起きるのか?
――世田谷区の元・生活保護担当職員 田川英信さんに聞く

第3章 韓国の生活保護~政府の大キャンペーンで利用しやすい制度へ
――大阪公立大学准教授 五石敬路さんに聞く
もともと社会保障が未整備だった韓国
単給化で下がった貧困率
「死角地帯」をなくすための一大キャンペーン
コロナ禍での支援、日本と韓国の違い
困ったら隠さず、話すことが重要

第4章 ドイツの生活保護~ケタ違いの使いやすさ
――法政大学教授 布川日佐史さんに聞く
ドイツでもあった生活保護バッシング
持ち家、車の保有もOK、扶養照会は基本なし
コロナ禍で進化したドイツの生活保護
キーワードは「尊厳」と「信頼」
ドイツ社会の成熟

第5章 外国人は生活保護の対象にならないの?
――「移住者と連帯する全国ネットワーク」運営委員・上智大学教授 稲葉奈々子さんに聞く
難民に冷たい国・日本
外国人は「対象外」の生活保護
コロナ禍で爆発的に増えた外国人からの相談
400%の自己負担となる医療費
生活保護を利用しているととれない永住者の在留資格
ウィシュマさんを見殺しにした入管
目の前の外国人と世界の問題は繋がっている

◆COLUMN②◆ コロナ禍のベトナム人実習生、その苦境
――ベトナム人僧侶 ティック・タム・チーさんに聞く

第6章 貧困と生活保護の30年
――一般社団法人「つくろい東京ファンド」代表理事 稲葉剛さんに聞く
バブル崩壊によってできた「新宿段ボール村」
生活保護申請のため役所と「戦う」日々
扶養照会をなくすためのキャンペーン
労働の「兵役」化
私たちがどういう社会に暮らしたいのか

◆COLUMN③◆ どうしたら利用しやすい仕組みが作れるのか?
――支援界の発明家 佐々木大志郎さんに聞く

おわりに

巻末資料/全国の相談先・情報サイト

 

 

 

『学校、行かなきゃいけないの?』について

2021年1月に出版しました『学校、行かなきゃいけないの? これからの不登校ガイド』という書籍にて、フリースクール「東京シューレ」を取り上げていることを問題視する声が届いておりました。

東京シューレで過去、性暴力事件が起きていたからです。

このことについて、取材時、出版時ともに詳細は知らないまでも「過去に性暴力事件があったこと」「裁判があり、和解に至っていたこと」は存じ上げておりました。

しかし、東京シューレがフリースクールの草分け的存在であることから、本書にて、当時、東京シューレの理事長であった奥地圭子氏に取材をいたしました。

振り返って、事件について詳しく知らないままに東京シューレの活動を取り上げたことは配慮が足りなかったと深く反省しております。

なぜなら、裁判が和解しようとどうしようと、性暴力被害は終わらないからです。

2021年5月にフラワーデモ主催者を通じて、被害を受けられた方の支援者の方からご意見を頂戴し、同月、東京シューレには被害者への誠実な対応を求める申し入れをするとともに、支援者の方に回答文をお送りしました。

しかしながら、それだけでは不十分と考え、この書籍についてはこれ以上流通させないよう、出版社に求めました。

東京シューレを取り上げたことにより、苦しい思いをされた被害者の方に、心より謝罪申し上げます。

 

                              2022年12月23日 雨宮処凛

 

 

合わせまして、出版社のコメントを以下に掲載いたします。

 

小社で2021年1月に刊行いたしました書籍『学校、行かなきゃいけないの? これからの不登校ガイド』(著・雨宮処凛氏)につきまして、認識の不十分な点、配慮の至らない点がありましたことを深く反省し、お詫び申し上げます。

著者の意向も踏まえ、本書は今後の出庫を停止いたします。

                               2022年12月23日 河出書房新社

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