フーの宮島の「シカ」考

フーの宮島の「シカ」考

大好きな動物のはなし(=^ェ^=)

感じたことや、お伝えしたいことを駄文ながら書いています
ご覧になった方のコメントお待ちしております


主に動物の話題が多いかな?宮島の鹿に想いを寄せております。
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知り合いに送っていただいた「26年度宮島地域シカ対策協議会」の資料が届いた。


生物多様性を優先し、鹿が自立して生きるために、あらゆる人々が葛藤してきて今に至る。


人間の食物を物欲しげにねだって来る鹿を目の当たりにすると誰しもが一時的にかわいそうと思うのは、人間としての当たり前の感情かもしれない。


人懐っこさに溢れんばかりのつぶらな瞳を見るとついつい情にほだされそうになるかもしれない。


鹿せんべいで餌付けしてきた経緯を知る人ならなおさらそう感じるかもしれない。


しかしながら与える事で宮島の鹿に大きな負債を抱えさせてしまう加害者となるのを肝に命じなくてはならない。


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必要以上に人間に接触することで鹿は真綿で首を絞められるのと同様の苦しみを強いられる。


植物を体内バクテリアによって必要なタンパク質に変える能力を持つ反芻動物である鹿にとって本来の食糧でない為に起こる弊害。

本能的に備わっているはずの餌を探す能力の衰退。

新生鹿にも教えることができなくなってしまい、結果市街地にしがみつき物乞いを続けなくてはならない。


クルマや人との接触事故。

宮島は殆どの面積を山で占められている為、怪我や病気が鹿の活動を著しく妨げ、衰弱、死に至る可能性だってある。


人間との触れ合いによる感染症の可能性。それは人間に対しても。


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前回宮島の鹿をどうしたいのか方向性を定めなければ先には進めないと申しました。

今は鹿を山に返すというゴールだけ定めて施策が機能していない状態です。

理由は資金難からなのか?

山に返したいなら山に返せるように山中の植生環境及び生息密度の定数調査を正しく行う必要があります。
実はこれはやれていないようです。

そこで初めて実際の生息密度が適正な環境密度をどれくらい超えているから具体的にこれくらい頭数削減が必要になると言えるのでは無いでしょうか。

去勢は以前もお話したように近親交配の要因となり得ることから却下するとしても、避妊につきましては前向きに取り組んでもらいたいものです。

野生なのだから避妊はおかしいとの論調の方もおられますが、今、宮島の市街地に定着している鹿は江戸時代より現在まで人々に愛されて島民の食べ残し等を施しとして与えてもらっていた経緯から野生とは言えないのであり、山に住む自立した鹿とは切り離して考える必要があります。

観光に利用しない、完全に山に返す、野生として生きてもらうと言い切れるのであれば、今市街地に定着生息しているかつての施しを受け続けてきたそしてこれからも施しによってしか生きていけない鹿達に世代交代をさせない必要が出てきます。

今は環境ホルモンを用いない画期的な方法が開発されており、他の生物を始め環境汚染を招かないそうです。
避妊措置で暫定的な避妊を可能にするそうです。(これは初めに友人から教わりまして、協議会の方にもご紹介しました)

ところが自然保護の有識者の方からは例え実験が成功しても実際に使用となると想定外のトラブルが発生するとおっしゃっていました。以下引用。

   
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まず第一に
野生動物の繁殖もしくは生死に干渉することの倫理的議論が必要です。

基本的に野生動物の繁殖、生死は野生動物にゆだねるべきものと考えています。

実際に自由生活をする野生動物への避妊薬投与を完全に計画通りコントロールできるはずもない状況下では、実効性に疑問が残ります。

仮にそれをクリアーしたとしても環境への影響という問題が残ります。ですが、これはほとんどわからないことばかりです。

たとえば、処置をされた個体が死亡し、他の動物が処置済みの個体を食べた場合に問題はないのか、とか排泄物と共に外界へ出た微量の代謝物が他の生物に影響を及ぼす危険性はないのかなどなど解決すべき問題は数多くあります。

これらすべてに問題なしと言い切れる研究者はいないと思いますが、思わぬ時に思わぬ影響が出る可能性はゼロではありません。

そのように考えるだけでも、安易に避妊措置をとる合理的理由は見つかりません。

懸念材料がすべてわかっていないからこそ使ってはならないのです。

宮島のような照葉樹林帯に暮らすシカは、林床植物の少ない環境下で何とかやっているものです。

宮島にはまだまだ立派な森林があり、ある程度(個体群を維持できるだけの)個体群を維持することは十分に可能です。

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との事でした。

個体群を維持するのが可能なのか、どうなのか
これはいよいよ植生環境の定数調査をして現状把握が必要だといえるのではないでしょうか。

次にその定数調査について協議会関係者の方にうかがいました。以下引用。

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植生調査は、今のところ予算面や技術面からみて実現可能性は高くないと考えています。
また、これは廿日市市が予算をかけてやるには酷だと思います。
本来は、環境省などがもう少し主体的に関わるべき問題でしょう。

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廿日市には予算は無いのです。

一方ではまったく別の考えを持った方々もいます。
鹿の餌やり禁止の効果?で市街地の鹿はかなり減ってきている。
そこで宮島町主体で鹿せんべいを復活させ鹿を大いに観光に役立て、売上金で鹿の保護管理始め宮島の設備の維持管理をしていくために鹿に一役かってもらおうと言う考え方です。


今までの鹿を野生にと言う考え方とは真逆で心配のタネである鹿を強みに変えようという考え方です。

私も最初はうかがった時には若干耳を疑いましたが、宮島の少子化、過疎化、バブルの時に設備投資された施設の老朽化等の問題を抱えているのも事実。

更に世界各地どこへ行ってもこのように鹿がフレンドリーに人間に擦り寄ってくる光景は珍しく、皆様もよく宮島で外国の方が鹿と戯れて喜んでおられるのを目にされると思います。

奈良と宮島以外では鹿は駆除対象とされているので宮島では当たり前の姿もよその方からすると非常に珍しいそうです。

自然保護面、生物多様性の見地からは総スカンですが、やはり宮島の住民の方々が最も良いと思われる方向性を決める必要があります。

しかしながらこれも懸念材料として人間と鹿が接触する事で怪我、感染症、物品の破損、鹿の交通事故、等浮かびます。

そういったトラブルを避けるもしくは軽減するため、かつてのような市街地での鹿せんべい販売ではなく、遊歩道の先や大元公園から少し入った辺りでの販売及び餌やりをしたらどうかとの事でした。

いったいどの方向に向かうのが適切なのでしょうか。


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愛護会さま、寒い中お疲れ様でした。

鹿のあるべき姿とされる理想と表向きは餌やり禁止とされていながらも一方では昔からの慣習によって鹿との共存の意味で給餌が続いている現実。
いつかは鹿が自立して自然の中で生きていける手助け(山の入り口に沿っての計画的植苗等)をしていきながら、それまでの道筋としての計画的人道的給餌ならあっても良いかと思うのですが、長期的計画を立てて鹿の自立へのステップを踏めていないのが現状です。

今の保護管理実施計画の形骸化を危惧しています。
芝草地の整備もやるつもりではないのなら実施計画にもある施肥も不要ですし、何より鹿を観光目的で利用するつもりならいざ知らず芝草地整備は鹿の自立を促す施策とは思えないのです。

今のままでは解決の糸口は見いだせず、いつまでも鹿は人間に翻弄され続ける羽目になります。
そのあたりの関係者の意志をもう一度まとめる必要があろうかと思っています。

鹿をどうしたいのか?
観光とはキッパリ切り離して自然に返すのか?
それとも鹿を市街地に残して現状通り観光にも役立てたいのか?

話はそこからです。


 山で見かけたあまり馴れていないメス鹿。

人的給餌を受けると人から貰う事を学習してしまいます。
また虐待のリスクを考えますと簡単には人間に近寄って来ないのが鹿の為でもあります。

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9月には頭数が減ったと心配される声をよく聞きましたが、9月より10月、10月より11月、11月より12月と月を追う毎に元々の定着ポイントに帰ってきています。

鹿の群れ方、本来の生き方を知っていれば大勢集まっていてくれて良かったとはなかなか言いにくいところです。

なぜなら宮島のような照葉樹林の閉鎖空間で40頭もの大所帯の群れを形成してしまうことは致命的だからです。
群れてしまうと縄張り内のドングリだけでなく、鹿が食べるとされる下草を含む植生が壊滅的な状況になりやすいからです。
給餌でもされない限り。




包みヶ浦では普段は何組かの群れに別れていました。
このような小さな子を連れた母鹿は群れから少し離れた場所にひっそりといます。




更に別の大所帯の群れが住んでいる市街地に程近い山の地点ではドングリも見当たらず、別の地点から拾ってきたドングリを撒いてみると、このように一生懸命食べていました。



更に市街地奥の御手洗川にかかる御陵橋たもとでは剪定したばかりの枝葉に食らいつくように食べていました。

その枝葉を1本失敬して桟橋にいる鹿が食べるかどうか一頭のメス鹿に与えてみました。
すると匂いを嗅いだものの見向きもしませんでした。



鹿問題で耳にする金華山の鹿ですと、スナック菓子と鹿の食糧であるエノコログサ(猫じゃらしと呼ばれているイネ科植物)を見せたら、スナック菓子を優先的に食べたそうです。

以前日記に書いたように鹿は植物を食べることで酵素の力でそれを独自にタンパク質に変換し、身体を形成しています。

実は個人的に春と夏に島内の山の鹿の群れポイントの近くあちらこちらに様々な苗を植えてみたのですが、翌日様子を見に行きましたら根こそぎ無くなっていました。

これを行政の力で鹿の食糧となる植物を山に入る動線に沿って金網等を駆使しながら植えていければどうでしょうか。

と簡単そうには述べて見ましたが、財政難なのは承知しています。

廿日市市へのふるさと納税の環境保全カテゴリー内で特別枠として鹿の自立を促す一環とし全国から資金調達できないものでしょうか。









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宮島に渡る手前のキップ売り場では鹿の交通事故防止を促すチラシを手渡されます。


海岸線に沿いながら鹿が群れをなしているポイントを回り様子を見てきました。



ドングリの木の下には食べられていないドングリが…。(包みヶ浦)

頭数報告(12/6 午前10時~正午)

福祉センター       オス4メス7子2   計12頭
包みが浦           オス14メス30子6 計50頭
ロッジ手前         オス3メス5子4   計12頭    筏                 オス7メス17子6  計30頭
トンネル付近       オス4メス8子2   計14頭
杉之浦神社         オス1メス5子2   計8頭
要害山             オス1メス5子1   計7頭
三叉路             オス11メス16子4 計31頭
谷ヶ原             オス3メス7頭子2 計12頭
トイレ前           オス3メス5子2   計10頭
大元公園           オス5メス16子5  計26頭
合計 212頭(紅葉谷、市街地、海岸通含まず)

次の日記では各ポイントごとのドングリに対する反応の違い等についてご報告いたします。



包みヶ浦に生えているドングリの木


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山本ひろし議員さんにメール。
山本ひろし議員YouTube

最近まで宮島の鹿愛護会にいたものです。
環境保全の専門家や自然保護に詳しい方にお話を伺いまして、頭数削減等の方法に若干の訂正のご検討をお願い申し上げます。

去勢では残された小数のオスシカの子孫を増やす事になり、近親交配によるリスクが高まる為、行うとすればメスに避妊措置を施す。
常に市街地の決まった場所に佇んでいるため、鹿を柵で囲ったりする必要もなく管理はしやすいでしょう。
今は従来のピルのように環境ホルモンを使用しないで環境に悪影響を及ぼさない避妊経口薬が日本の大学で開発されています。
鹿への実用化、認可が待たれます。日本はどうして認可が遅いのでしょうか。

また、芝草地も同じポイントで整備すると鹿の集中定着を招きます。
同じところに大勢で集まると言うことは宮島のような照葉樹林の山で生きて行けなくなるということです。

また平地である芝草地を整えると言うことは、すなわち観光客や住民のいる市街地の近くに鹿を置いておくと言うことになりますが、それでは鹿の自立は遠くなるどころか、人間同士の軋轢の矢面に立たされ、更に紙ビニール等の異物食い、虐待の憂き目に遭います。

ではどうしたら良いかと言いますと芝ではなく市街地から比較的近い山への道筋に金網を利用しながら鹿の食糧とされる植物を植えるのです。
そうやって山へ入って行けるサポートをしてやるのがよろしいのではと考えております。



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今週半ば宮島へ行ってきました。
今回の目的は主に市街地A~Cブロック以外の人為的給餌を受けていない場所での鹿の生息状況及び植生環境等をメインに調べてきました。

山道に慣れないながらも気合いだけで臨みましたが道の無い勾配の強い坂を登り、生まれて初めて肉離れを起こし、足を引きずりながら川渡りには失敗し、水に浸かり、もう一方の足も捻りながらも珍しい様子を目に焼き付けて来ました。

初めて東海岸側から上陸した藤ヶ浦近辺の様子。


浜辺から少し入った山との接点で一頭の牝鹿に出会いましたが、写真を撮ろうとすると危険を感じたのか素早く逃げられました。まさしく野生の鹿です。
画像はありませんが、生後一年少し位の小ぶりなまだ繁殖可能とはいえない個体でした。








このように柔らかそうな植物が群生していますが、名称と鹿が食べれるかどうか調べ解ったら再度お知らせします。

山を登りきったところでおそらく大砂利方面から続いていると思われる陥没だらけのアスファルト道路に出てきました。


このような陥没が多くありますので陸路は使われていない可能性が高いです。

しばらく歩いて行くとかつて使用していた施設のフェンスが見えてきました。




現在は使用されていないようです。
更に奥に進んで行くと実がなっている植物が多く点在していました。




ドングリもあちらこちらに落ちていますが、およそ片道300メートルやそこらの移動で出会った鹿は結局浜の近くにいた一頭のみでした。

仮説を立てられるとしたらこの場所で鹿が増えてもこの東側の山でまだ養えるのではないか?と言うことです。
今回一回の調査だけで断言はできませんが、 1k㎡あたり5頭に満たないのではないかと予測を立てました。

もしそうであったとしても市街地周辺に住む鹿達をどのような方法でテリトリーを移動させていくかです。餌が山にあると気づかせるようにするためにはやはり山の植生環境の整備を1ヶ所に集中してではなく山のあちらこちらに点在させるのが有効ではないかと思い始めています。
次の鹿対策協議会の実施計画書には市街地から誘導できるような撒き餌方式でぜひ山の植生環境の整備に取り組んでもらいたいものです。



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以前に宮島の鹿愛護会のブログでも載せましたが、まず鹿の栄養摂取についてお話させていただきます。
大事なことは鹿は植物を消化することで摂取できるバクテリア(タンパク質)を栄養源としています。
だから人工の餌ではその肝心なバクテリアを取り入れるのが不可能になってしまいます。
特に春夏の育ち盛りの子鹿は、この時期に柔らかい植物を食べて消化することで得られるタンパク質を摂取する必要があります。
また、町に程近い山にドングリの木も有るのに町に出れば人間が何か与えてくれるのを期待して、また肝心のドングリの木に気づかず町に佇んでいるそうです。
これは問題です。
山の植生に関しましては今後自ら出向いて行くつもりですが、ずっと鹿は宮島に住んでおりある程度の植生環境は整っている、人間が鹿に関わったのはせいぜい数十年、市街地での給餌を一切止めたら、野生性を取り戻し必ず山に入って行くそうです。
一方で市街地から比較的近い山の入り口では鹿が口にできる下草の生えている所は壊滅状態になっているとも聞きます。

江戸時代から鹿桶に入れて餌をやっていたと言うのも昔は人工的な加工がしてある餌は皆無で、人間も今ほど飽食では無かった為、与えるのは微量でせいぜい芋の切れはし等の野菜くず位だったらしいんです。

昭和40年代高度経済成長期、新幹線が開通してから観光客が押し寄せるようになってから鹿の栄養状態は悪化し始めたそうなんです。

それは先程お伝えした人間の人工的な餌付けがバクテリアの摂取を不可能にしてしまった事に起因するそうです。

私は今や給餌を行う行為は犬や猫などの人が手をかけるのが前提の愛玩動物、牛や豚等の家畜とは違い、鹿の野生動物としての権利を奪う事に繋がると考えています。

芝草地にしても実は増やせば増やすだけ不幸な鹿を増やしてしまう事に繋がると。

そして人間が近くにいることで起こりうるリスクとして
①森林の再生阻害(山の中に分散せず市街地に集中してテリトリーとするため市街地に近しい山の植生から再生不能となる)
②鹿が事故に巻き込まれる
③人身事故
④人獣共通感染症(ライム病、結核、ダニによる感染症、肝臓に寄生虫が湧くなど得体の知れない物が起きる、鹿にとっても人間からの感染の恐れ)
④アレルギー



また、最近はイノシシが島に住み着いており、イノシシが小麦やとうもろこし、野菜など給餌をあてにしておそらく出てきます。
その時に事故が起きたら取り返しが付かなくもなります。更に観光客や地元住民に被害が及んだらなすすべもありません。

そもそも鹿にはどうやって餌を手にいれるかという本能が備わっており、市街地鹿でも餌が在ることさえ判れば人間も足を踏み入れることもできない山の宮島内のどこへでも入って行くそうなんですね。(ここで私が思っていた牝中心の個体群はテリトリーを大きく移動しないと言う持論は崩れました)だからAブロックだのBブロックだので括るのはナンセンスといった所でしょう。

鹿保護に関する考え方は大きくは二つに分かれ、一つ目は個体保護重視の「愛護」と一方、生物多様性の面から種としての保護を考える「自然保護」です。

そこで考えてみたところただ愛護精神だけでは解決できないほど複雑です。

餌やりをすることで糞は必ずそのポイント近辺にします。私は鹿の糞は全く気にならないのですが、商店街の近くですとなおさらやはり住民の方の立場からすると頭が痛いでしょう。
また、同じポイントに鹿が集中定着する原因を作ってしまい、鹿にとっても今後宮島での自然の中で細々と生き残って行く術を奪う事にも繋がっていくのです。

自然保護、生物多様性面で言いますとたかだか数十年生きているだけの私ごときが何とかできるような簡単な問題ではないことにようやく気づきました。

もちろん色んな考え方があると思いますので、皆さんに自分の考えを強制するつもりは毛頭ございません。

私もこれで終わりにしようと言うことではなく次に植生環境や山の中の鹿の生息状況を検証したら、今後は別の角度から動物愛護の先生の話などもうかがって、また裏付けとなる検証をし、自分で何かしらの答えを見つけていきます。
会でいるとひとつ決断するにも役員皆の解答を待たねばならず、個人だと小回りも利きますのでそのような決意に至りました。

餌をずっとやり続けると言うことは野生に返すのが更に困難になると言うことです。となるとその個体群は新たに餌をくれるのを集団で待って食べ物を見つけるのが益々困難になり結局は胃を異物で満たして栄養失調になってしまうのです。

そこで行政へのお願いがあります。

①市街地に比較的近い(海岸線に近い場所に群れを形成している所から近い)山の植生環境の定量調査を季節毎にし、収容密度をデータ化する。

②餌やり禁止を進める一方で山に鹿が戻れるサポート(足らないとされる植生環境を整える)
但し既に山で自立している鹿の居住地域についてはノータッチ。

③現在市街地に定着している20~30頭のメス鹿への環境に悪影響を及ぼさない避妊措置を施す。←何しろ市街地に定着していますので、柵に入れる必要もありません。

以上餌やり禁止をするための取組提案。
これを実現してくだされば外部からの給餌をされる方はいなくなると考えられます。

今後の動きですが、できるだけ山にあるアラカシ等の植生を調べて廻れたらと思っています。

照葉樹林に住む鹿は分散して小さな群れで生きて行くのが理想の形である限りは今の市街地に集中しているのはやはり不自然です。


宮島のドングリの木

愛護会から離れても協力しあえるところはして協調していくつもりです。

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宮島の鹿愛護会がかつては月2回、給餌していたのをやめ、月一度になった理由についてお話ししたいと思います。
動物は捕食者から逃れる、餌を確保したい、子孫を残したい
と生まれ持った本能を備えています。
宮島に詳しい方のお話では鹿の餌となるアラカシ、ウラジロガシ等が山にありながらそれでも人が与えてくれるかもしれない餌を期待して人のいる市街地に鹿が集中定着しているそうです。
この鹿の自然な餌となる植物がどの程度どこら辺にあるのかこちらでもできるだけ調べていきます。秋になる木の実だけでなく四季を通じてあるのか、無いのか。
人が足を踏み入れるのが不可能な険しい場所もあるのであくまでも市街地の鹿の行動域の範囲でです。
元々山歩きやアウトドアに馴染みがなく植物を知らないので頭が痛いですが、そうは言っておられませんね。
少し奥の森に入って行くと、個体群ごと移動するか否かは別として鹿が食べられる植物が生えているそうなんです。これは愛護会の他のメンバーの方もご覧になったらしいです。
やはり人間の与える食物よりは自然の物があるならそれに越したことは無いのです。
なぜなら人間の胃と違い鹿は牛と同じように4つの胃を持っており、一つ目の胃ではバクテリアによる発酵を始めます。
二つ目の胃は分解された消化物を再び噛み返しするポンプの役目です。
三つ目の胃では食べたものをすりつぶします。
そして四つ目でようやく胃液を用いて消化していきます。

人間の側で餌をもらおうとする鹿は本能に応じて市街地で餌を探しますが、見つかるのは人間の食べた後のラッピングやパンフレット、ビニール、縄、等です。
そのような物を食べたら一つ目の胃で溜まって発酵ができないばかりか、噛み返して吐き出すこともできず、腹部に異物が溜まります。それでは栄養失調や健康被害を招いてしまいます。
また、人の近くにいることでの弊害、事故(子供への人身事故、観光客の持ち物を食べてしまう等)のリスクが高まります。もちろん鹿が怪我をする、事故に遭う等その反対もしかりです。
この閉鎖された空間の中で生きていく、そして人間と共生するには奈良の鹿のように人間が完全管理体制を敷いていくか、もしくは適度な距離感を持ってある程度野生に近づけて行く道を探って行くかしかないのです。
しかしながら皆様ご存じのとおり行政では野生と定義されており、餌やりを禁止しています。
餌やりで鹿の栄養状態が改善されると繁殖に適した個体が増え、更に鹿を増えさせる原因となり、頭数が増えるとまた食べ物に事欠き不幸な鹿が増えるという悪循環です。
では頭数制限対策として避妊措置もあるではないかと思いますがそれも断固反対されています。
なぜなら排泄などで残留ホルモンが他の生物植物に悪影響を及ぼすと取り返しがつかないからです。宮島には希少な植物や昆虫もいます。
今はホルモンを用いない研究もされているそうですが、実用化にはかなりの時間を要する為、ここでは割愛させていただきます。
また、去勢はどうかと言いますと牡鹿は繁殖期を迎えますと行動域を変える事から例えほとんどの牡鹿を去勢したところで一頭でも残っていればその一頭が何十頭もの自分の子孫を残す事も可能です。
すなわちそれは近親交配による新たな弊害を生むことになってしまいます。
ですから去勢につきましては現実的でないのです。

では私達にできる事は何かと言いますと人的依存度の高いこの市街地鹿の保護管理をやっている機関が滞りなく行えているかの監視(保護管理記録の開示)です。

管理記録開示されない限りはゆくゆくは市街地の鹿をできるだけ野生に近づけるという命題は考慮して、鹿への救済措置として月一度とし、山側へ誘導して鹿の食性を考えた給餌をしています。

また私事で恐縮ですが、現地に赴く人員は現在3名でそれぞれに遠方である、仕事で時間の自由がない、健康上の事情もあり、月1での結論に至っています。
それでは足りないとおっしゃる方もいるかも知れません。そういった方は是非ともボランティアとしてご参加をいただけるとありがたいのです。






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先日宮島の鹿の頭数が減り、皆様にご心配いただき、日本中が大騒ぎとなりました。


先日の宮島の鹿が減った件についての宮島の鹿愛護会ブログに載せた内容

その後徐々に頭数は回復傾向にはあるようですが、廿日市からの回答がありましたのでお知らせいたします。








貴重なご意見をいただき有難うございます。
早速ですがご意見に対して回答させていただきます。
宮島のシカは市街地と山間部を自由に移動することができ、一般的に目撃されやすい市街地周辺の個体数は日々変化しています。特に9月前後には市街地でシカを目撃する頻度が低下するという傾向があります。宮島ではシカの駆除や移動を目的とした捕獲は行われておらず、シカが山間部へ移動したものと推測されます。
 以上が現在の状況です。
 最後になりましたが、宮島地域の鹿につきましては、(廿日市ホームページ)に鹿対策の経緯、シカの現状等を掲載していますので、ご覧になってください。
今後も市行政に対するご意見をよろしくお願いします。

 平成25年10月3日

            広 島 県 廿 日 市 市
             (環境産業部 農林水産課)


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