プラス思考とマイナス思考。
ポジティブとネガティブ。
明るい性格と暗い性格。
よく対立されるものだけど、人間ってこう簡単に二極分化できるものでもない気がする。人間は常に2面性を持っていてプラス思考になれる時もあれば、その逆でマイナス思考が前面に出てくる日だってある。
しかし、マイナス思考やネガティブであることが「ダメだ」と感じている人が多いと思う。
でも、そもそもマイナス思考やネガティブでなければ不満や不安を抱いたり、悩むことなんてない。
悩まなければ、解決もしない。
つまり、世の中で何かを解決しよう、成し遂げようとする人は全員が一時的にネガティブだったはず。
受験でいえば、「落ちたらどうしよう・・・」「受かるかな・・・」「全然点数が伸びない・・・」などとほぼ受験生全員がネガティブな感情に支配される。
けれど、ここで「じゃあ、どうしたら受かるかな!」と次のステージへと足を踏み出せる人が結局、合格していく人。
つまり、「マイナス思考」や「ネガティブ」で終わらない人。
マイナス思考やネガティブは、達成するという道の中で最初の段階では絶対に必要な感情。
でも、そこで止めてはもったいない。せっかく悩めているんだから「解決」へ向かうようにしてほしいな。
マイナス思考はいい。マイナス思考だからいい。
でもそこで終わらない。
生徒からのよくある質問が『どんな参考書を使ったらいいですか?』っていうもの。
正直、「やれるもんなら全部やったほうがいいに決まってる」と思う。
だけど、入試までという時間制約の中で「こなせる絶対量」は限られてる。
だからむしろ『なにはやらないか』の方が重要。
予備校での授業案を考える時も、『このクラスでは、何は教えないか』のほうから考えるとうまくいくことが多い。
最近は、大学生の講師からどう授業づくりをしたらいいのかを聞かれることもあるけどそういうときは『宿題を何だすかから決めるといい』と伝えてる。
宿題から先に考えると授業中に『これは教えなきゃいけない、これは言わなくていい』ってことがハッキリするから。
生徒自身も受験というイベントが時間制限があるものってことを今以上にリアルな問題として心に刻み、勇気をもって『どこまで勉強するか。なにはやらないか。』を決断してほしいな。
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日々、授業していく中で思うことは『授業で理解させること』は当たり前として、それを生徒たちがいつでもどこでも『再現できるもの』へと昇華させるようサポートすること。
今日、この授業1コマでの問題の出来不出来なんてどうでもよくて、結局その内容が最終的に『なんの違和感も迷いもなく、自分の知恵、技術として再現できる』ようになるのが大事だと感じる。
再現できるようになるってことは、授業ができるようになるってこと。
つまり「人に教えることができる」ということ。
だから生徒におススメするのは、「セルフ講義」。
自分で自分に授業をしてみる。
人に教えるとなると、本当の意味での『理解』をしていないところは絶対につまってしまう。
もしくは、問題演習の時に細かく文章を記述してみること。つまり論証をがっつり行うこと。
それが、スラスラできるようになればもう大丈夫。
毎年、受かる受験生は『ゾンビ』みたいな精神を持ってると思う。
何度も、何度も立ち上がる不死身な精神の持ち主。
単語が覚えられない、模試でE判定、確認テストで20点しかとれない。受験勉強なんて『失敗の連続』なんだよね。
でも、そのつど「何が悪かったのか修正して」いく諦めない精神が合格へと近づけていく。
とくに夏終わりは少し受験生のテンションが低いね。
本格的に『やばい!』って気持ちが先行してきてるんだよね。
やばいって思うことは問題ないけど、一番まずいのはそれで「立ち止まる」こと。
ポジティブだろうが、ネガティブだろうが、メンヘラだろうが、とにかく『動いて』いればいい。
たとえくじけても、そのままにするんじゃなくてそれを乗り越えるゾンビのような受験生が最後は受かると思う。
2011年の9月16日。
『中高生の勉強あるある、解決します。』が発売された日。
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当時、大学生である自分(池末翔太)と、相方(野中祥平)が必死で命がけで書いた1冊。
もう5年もたったのか。と思う反面、まだ5年なのかと思うこともある。
でもよく考えれば、当時の読者はもう大学生になったり、下手したら社会人になってたりするんだよね。そう思うとずいぶん時間たったて思うね。
本を出してから人生は変わった気がする。
本を出そうとガンバったから変わったのかな?
大学生という肩書はなくなり、昔からの目標だった「予備校講師」となり、大学受験の指導をしている今現在。
この5年間で本は合計6冊ほど書いてきたけど、ブログの記事を書くのは久しぶりで緊張するね。
いつも思うことだけど、『初心を思い出す』ことはできても、『初心に戻ること』はできないと思う。だから、5年前、書いてた記事とはまた全然異なるノリ、雰囲気、文章、コトバ選びになるけどしばらく気ままにまたちょこっとの間だけ、最近の受験生について思うこととか、自分自身の気づきとか好き勝手に書いてみようと思う。