ところでガラパゴス諸島というのは、大航海時代に偶然、漂着して発見された島でした。

でも大陸から1000kmも離れている上、大量のゾウガメや爬虫類が生息している以外には資源もなかったため、当時は誰も見向きもしないまま300年以上がすぎました。

その頃は船乗りたちがゾウガメを食用に捕獲する場所として活用していたそうです。
ゾウガメは一年ほどなら飲まず食わずでも生き延びれるため、当時は船員にとって貴重なタンパク源だったんですね。
その後1832年にエクアドルが領有を宣言するのですが、それも犯罪者の流刑地として利用されていたそうです。

そんなガラパゴスをめぐる環境が一転したのが、1835年のこと。

ダーウィンの一行がガラパゴスを訪れた際、ダーウィンの中で生物に関して今まで散らばっていたピースが、ここで一つに繋がったのです。

それこそが進化論であり、その後20年以上かけて、ダーウィンは「種の起源」を出版しました。

そして世界中の学者から注目を集めるようになり、居住者が増え航路を確立し、世界中から「進化論の動物を一目みよう」と観光客が訪れるようになりました。

それに伴い、島や生物がめちゃくちゃ荒らされ、その後1970年代からユネスコによる保護活動が始まり、今に至ります。


ガラパゴスに住む動物たちは、そこに生息するほとんどの動物にとって「天敵がいない島」です。

そのため、鳥が木の上ではなく地面に巣を作って卵を産んでいたり、アシカがその辺でゴロゴロしていたりと、非常に平和。

一番印象的だったのは、アシカがかなり無防備な姿で授乳していたこと!

人が近づいても全く意に介す様子はなく、逆にこちらから距離を取らなければいけないくらい。

そのあまりにも平和な姿に、最初は私たちも「競争のない社会って平和でいいな・・・」などと癒やされていたのですが、ガイドさんの話を聞いていくうちにその考えはくつがえりました。




ガラパゴスのアシカというのは通常、30匹ほどの群れで生活するそう。

その群れには、オスはアルファメイルと呼ばれる1匹だけ。残りは全部、メスと子供で構成されてます。
残りのオスはどうしているかというと、バチェラーグループと呼ばれる男性のみの群れで生活しているそうです。

こう聞くと、アルファメイル完全勝利!バチェラーかわいそう!と思うのですが、実は1匹のアルファメイルの在任期間は平均3週間ほどしかないそう。
というのも、バチェラーグループにいるオスたちが日々、たくさん食べて体を鍛え、1時間おきくらいに戦いを挑んでくるから😂

こんな平和そうに見えるアシカも実は、子孫を残すためにめちゃくちゃ頑張ってるんだな・・・と思いました。

どうせ天敵がいないなら、喧嘩で勝敗を決めたりせずとも、順番に生殖すればいいだけだと思いません?

でもそれはできないんですよね。人間にだって天敵はいませんが、私たちは文明が始まってから常に、自分の子孫を残し、自分の子孫を幸せにするためだけに、必死で周りと戦っています。

それはなぜかというと、私たちは「自分自身が幸せに生きること」よりも「人類を種全体で繁栄させる」ことを最優先として本能にプログラミングされているからだと思います。

人によって、子供がたくさん欲しい人もいれば、子供はいらないという人もいますが、それすら種全体の繁栄から本能的にプログラミングされている可能性がある。

誰も自覚としては「人類を種全体で繁栄させたい!」なんて思っていないはずなのに、結局それにつながる行動を日々してしまっている。

やはり本能のプログラミングは強力です。

私は普段「自分の人生なんだから、自分の好きに生きよう!」という発信をしているし、自分もそう生きるように努めています。でもこれって本当に大変だし、なかなかできないことだからこそ、わざわざ発信しているわけです。

なぜこんなに大変なのか。

それはやはり私たちの本能が「人類の種全体の繁栄」でしかないため、種ではなく個人として幸せに生きようとしたら、それは本能に背くことになるからなんじゃないかと。

だから本能に抗って「自分自身が幸せに生きる」というのはとても大変なことではあるのですが、今後も私は本能に抗って、自分の幸せを追求していきたいと思います。




明日に続きます!

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