無事にＭSQを通過し、ホッと一息ついているところです。

個人的な事情により寺子屋の更新が出来ず申し訳御座いません。

今年一杯は喪に服すことになりましたので、派手なトレードは慎み、機関投資家に睨まれぬ様、陰を潜めて活動致しております。

今回は、株式投資でなかなか資産を増やせずに悩んでおられる読者さまに是非ご覧頂きたい講座です。

株式投資の成功に絶対はあり得ません。

しかし、投資手法やメンタルの強さでパーセンテージを上げることが可能です。

株式投資で損をしない方法は一つだけ。

「買値よりも高く売る」ということです。

僕がトレードで何よりも大切にしていること．．．

それは、誰よりも安く買うことです。

勿論、プロの投資家や機関投資家よりも安く買うことを信条としており、取得単価には強い拘りがあります。

株式投資では、正しいポジションの報酬として利益確定の権利が発生します。

ここで、読者の皆様のポートフォリオをご覧下さい。

そして、保有銘柄の中で最も含み損の大きな銘柄をピックアップして下さい。

現在の株価は、取得単価からマイナス何パーセントでしょう？

前回の株式投資講座でもお話ししましたが、マイナス１０％程度でしたら、相場の波の範囲と考えています。

しかし、マイナス２０％以上の含み損となっているのであれば、その銘柄の買値は正しいポジションだったと言えるでしょうか？

自問自答なさって下さい。

何故その銘柄を選択し、何故そのポジションで買い付けたのか？

ご自身のトレードを振り返ってみましょう。

例）有名な投資家である○○○○氏が掲示板で推奨したため、何も調べずに慌てて成行きで買った。しかし、株価は天井圏であり、結果的に高値掴みとなってしまった。

上記の例は、世間一般的に良くあるお話です。

キッカケはどうであれ、結果として、その買値が正しいポジションでは無かったが故、含み損を抱えているという現実を受け入れることが肝要です。

きっと、何か反省すべき点が見付かる筈です。

そして、失敗したトレードから学び、次回のトレードに活かしましょう。

今回の講座では、多くの投資家さまより相談を受けた、あの人気企業をサンプル銘柄に採用し、ご説明させて頂きます。

銘柄コード6871　日本マイクロニクス

「電池を制する者は世界を制する」

新開発の量子電池「battenice」が世界を変えるとの思惑で大相場となった銘柄です。

相場の初動から時系列で振り返ってみましょう。

相場のはじまりは、２０１３年１０月２日であり、この日の終値は５３４円。

そして、本格的なマイクロ相場のスタートは、出来高が急増した２０１３年１１月２０日、終値は８７０円。

この日の出来高は３，２０２，６００株を記録しており、同時に信用買残が約２倍に膨れ上がっています。

【参考データ】
２０１３年１１月１５日発表の信用買残　　　６６１，４００株
２０１３年１１月２２日発表の信用買残　１，４１３，９００株

２０１３年１２月１７日に付けた株価は、２，６９５円。

後付けの理論となってしまうのですが、取得単価２，６９５円以下がセーフティーゾーンとなっており、いつでも利益確定の権利が発生したことになります。

チャートのグリーンの帯で囲った価格帯がセーフティーゾーンとなります。

マイクロ相場のスタートである１１月２０日から２，６９５円を付けた１２月１７日まで、期間にして実に２０営業日も仕込むチャンスがありました。

僕を含めた沢山の投資家さまが相場に参加されていたと推測します。

年が明け、人気絶頂の日本マイクロ二クスは、２０１４年２月２５日に１３，８７０円（年初来高値）を付け、初動から約２６倍の大記録を達成しました。

しかし、暴騰した銘柄の宿命でもあるのですが、機関投資家に空売りを仕掛けられ、暴落相場を形成することになります。

そして、２０１４年５月１日には、年初来安値２，７８７円まで下落し、年初来高値から実に約８０％もの騰落となりました。

今回のマイクロ相場では、沢山の個人投資家さまが大きな損失を被られており、改めて相場の厳しさを痛感した次第です。

それでは、今回のマイクロ相場では、どの様なトレードを心掛けていれば良かったのでしょう。

３００万円の資金を日本マイクロニクスに投資すると仮定し、３つのトレードパターンをご用意しました。

ａ）株価１，０００円　×　３，０００株　＝　取得単価１，０００円

ｂ）株価２，０００円　×　１００株
　　株価７，０００円　×　１００株
　　株価９，０００円　×　１００株
　　株価１２，０００円　×　１００株　＝　取得単価７，５００円

ｃ）株価１０，０００円　×　３００株　＝　取得単価１０，０００円

９月１７日現在の株価は６，２７０円となっています。

それでは、各パターン毎の評価損益を確認してみましょう。

ａ）６，２７０円　×　３，０００株　＝　１，８８１万円の評価額
　　現在の損益　プラス１，５８１万円

ｂ）６，２７０円　×　４００株　＝　２５０万８千円の評価額
　　現在の損益　マイナス４９万２千円

ｃ）６，２７０円　×　３００株　＝　１８８万１千円の評価額
　　現在の損益　マイナス１１１万９千円

同じ３００万円の投資額であっても、買値が違えば、損益にこれだけの差が生じることがお解り頂けたでしょう。

買値が安ければ安いほど、下落リスクが少なく、利益確定の権利が発生し易くなります。

逆に買値が高ければ高いほど、下落リスクが大きく、利益確定の権利は発生し難くなります。

株式投資で成功するには、「買値がすべて」であることがイメージして頂けたかと思います。

決して、パターンｂ）やパターンｃ）のトレードが間違いだとは申しません。

但し、パターンｂ）の様に株価５千円を超えてからの買い増し、パターンｃ）の様に株価１万円を超えてからの新規買いは、上級者のトレードであり、ハイリスクハイリターンの投機的要素を含んでいます。

投資スタンスは十人十色ですが、リスク管理の観点から、パターンａ）でのトレードをお薦め致します。

相場には魔物が潜んでいることをお忘れなく。

くれぐれも、ご注意下さい。

最後に、マイクロ相場は休眠状態であり、死んではいないと睨んでいます。

次回のステージでは、因縁の踏み上げ相場を愉しみに致しております。

マイクロホルダーに幸あれ。

ご意見、ご質問があれば、コメントをご投稿下さい。

【読者の皆様へ】

お陰様で、寺子屋を開講して丸１年となりました。

当初は、月に２回のブログ更新を目標にしていたのですが、本業を抱えている兼業投資家ですので、なかなか思う様に時間を取ることが出来なかった１年間でした。

定期的にウォッチして頂いている読者さまには、大変申し訳ない想いで一杯です。

これからは、月に１度のペースで更新を予定致しておりますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。

今回、寺子屋開講１周年ということで、某会員制掲示板でお世話になっている投資家さまよりリクエストを頂きました。

次回の講座では、僕のトレードルールを公開させて頂きます。

本来、トレードルールとは自分自身のために作り上げるものであり、ブログで公にするものでは無いと考えています。

そのため、誠に勝手ながら期間限定での公開とさせて頂き、以降は本文の記事を削除致しますので、何卒ご了承下さい。

皆様のトレードルール作成の際、参考にして頂ければ幸いです。

■次回講座のお知らせ

開催日　２０１４年９月１９日（金）

講座内容　「相場心得１０ヶ条」公開（お釈迦様リクエスト）