関岡英之

関岡 英之(せきおか ひでゆき、1961年 - )は、日本のノンフィクション作家・保守派評論家・拓殖大学日本文化研究所客員教授である。

概略
東京都生まれ。1984年慶應義塾大学法学部卒。その後14年間東京銀行などに勤務。アジア通貨危機を契機に退社し、早稲田大学専門学校(現・早稲田大学芸術学校)を経て、1999年早稲田大学大学院理工学研究科に入学。建築家の石山修武の研究室に所属し、2001年同修士課程を修了。

自身の中東・アジアでの体験を綴った『なんじ自身のために泣け』で作家デビュー。この作品で第七回蓮如賞を受賞した。

2004年刊行の著書『拒否できない日本』(文春新書)では「年次改革要望書」をもとにアメリカの日本への内政干渉の実態を克明に検証した。出版後、3年を経て第20版を数える。きょうと青年政治大学校・講師も務める。

母方の祖父は元東京大学法学部教授の石井照久である。

スタンス
「テレビには一切出ない」と公言しているが、小学時代の同級生であるビデオジャーナリスト神保哲生が運営するビデオニュース・ドットコムの丸激トークオンデマンド(第257回2006年3月3日放送分)や「報道ワイド日本」(日本文化チャンネル桜)(2006年9月8日放送分)のゲスト・コメンテーターとして出演経験がある。

なお関岡が雑誌に登場する際には「ノンフィクション作家」という肩書きが使われる。これには関岡本人が自身を「ジャーナリスト」と呼ばれるのを嫌っているためである。その理由として『「ジャーナリスト」には「公正中立さ」が求められるため政治的スタンスを公言している自分にはふさわしくない』とある講演で語っている。

『拒否できない日本』『奪われる日本』では、年次改革要望書に追従する小泉改革の問題点を検証し、小泉純一郎・竹中平蔵が主導した郵政民営化法案もその一環であることを指摘。このため、平沼赳夫・城内実・小林興起・小泉龍司ら、郵政民営化法案に反対した政治家を、日本の国益にかなう行動を取った「真の愛国者」であると支持している。

評論家の森田実より「現代日本の天才的な論客」「日本復活のために天から派遣された使者のごとき存在」「平成日本のガンディー」などと手放しで絶賛されている。関岡の方も、森田の推薦で講演依頼が来るようになったこともあり恩義を感じているようである。

「反米派」との指摘に対しては、公開された日米両政府の資料から金融・会計・医療などの個別政策について「対米追従」の問題点を指摘して日本国民に問題提起してきたのであり、自分自身は「国益至上派」と考えているため「反米派」と扱われるのは心外としている。日米安保などの外交安全保障については、軍事政策の性格から公開資料が少ないことや、自分は軍事に関して知識や見識が乏しいことを前置きした上で「仮に安全保障分野で対米追従の脱却を目指すなら、現状の日米同盟に代替する国防構想の提示が必要になる」「自主憲法制定などの自主防衛体制の確立までは現行の日米同盟維持が現実的路線である」とする私見など一部を除いては多くを語ることは控えている。

(Wikipedia)