仙谷官房長官、蓮舫、小宮山洋子、玄葉の名前も浮上

(日刊ゲンダイ2010/6/5)
4日夕の初会見前、菅新首相が民主党代表室で話し込んだ相手は、枝野行政刷新相と仙谷由人国家戦略担当相だった。そんなことから枝野が幹事長、仙谷は官房長官への起用が有力とみられている。
当選6回、64歳の仙谷は、旧社会党右派の弁護士。大の小沢ギライとして知られる。
ベテランながら自分のグループをつくるわけではなく、前原グループ(凌雲会)の会長を務める。鳩山内閣は、平野博文官房長官が全く役立たずだったことから崩壊した。仙谷は大丈夫なのか?
「自分の専門分野のことしか分からない議員が多い民主党の中で、仙谷さんは、トータルで物事を判断できるゼネラリスト。この数年、凌雲会で若手を支える世話役をやってきたこともあり、自分の立ち位置がよく分かっている。ソツがなく適任です」(政治評論家・有馬晴海氏)
菅は、土・日に人事を詰める。郵政法案を抱える亀井金融相と原口総務相は留任が濃厚。財務相は、野田副大臣が順当に昇格するとみられる。
新たな顔ぶれとして、罷免された福島社民党党首が就いていた消費者相の後任に、蓮舫参院議員(42)の名前が挙がっている。選挙向けの内閣の華にしたいのだろうが、蓮舫は東京選挙区の改選組。「全国遊説する余裕はない」(民主党事情通)ことから、代わりに、入閣待望組の小宮山洋子衆院議員(61)が入閣する可能性もささやかれている。
口蹄疫被害拡大の責任を取るため再任を否定している赤松農相の後任には、山田正彦副大臣(67)の昇格か、筒井信隆農水委員長(65)が浮上している。
政調復活の旗振り役で最近100人規模の勉強会を立ち上げた玄葉光一郎財務金融委員長(46)も入閣候補だ。菅が政調復活を約束しただけに、政調会長兼国家戦略相なんて予想がある。古川元久内閣府副大臣(44)は、鳩山とともに官邸を去る松野頼久の代わりに官房副長官へ横滑りするとみられる。
「注目は、菅さんの最側近の荒井聡首相補佐官(64)です。当選5回の元農水官僚。菅さんの信頼は相当厚い。大臣か、官房副長官か、党役員か。いずれかで処遇することになるでしょう」(民主党中堅議員)
小沢幹事長に近い人物が入閣するのかどうかは、せめぎ合いが続いている。