[参院選]タレント候補軒並み苦戦 (当)谷、岡部らひと握り

(日刊ゲンダイ2010/6/24)

堀内、中畑はぎりぎりセーフ!?

五輪メダリスト、元アイドル、元プロ野球選手……。今回の参院選も、数多くの有名人候補が立候補している。主なタレント候補だけで、表の通りだ。

「知名度でいえば、ダントツなのが谷亮子氏で、当選は確実。50万票近く獲得してもおかしくありません。比例では自民党の堀内恒夫氏も当選圏内には入るでしょうが、どこまで票を伸ばせるか。あとの候補者は、政党別の得票数によって当落が左右されそうです」(政治評論家・小林吉弥氏)
いくら有名人でも、今は個人で何百万票も得票できる時代ではない。比例区は所属政党内の得票順で個人の当落が決まるため、政党が大量に得票すれば当選ラインは下がってくる。組織票を持たないタレント候補の当落は水ものなのだ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏も「現時点で当選が濃厚なのは谷、堀内の両氏くらい」と、こう続ける。
「三原じゅん子氏は子宮頚がんや介護の問題を地道に訴えていて、なかなか評判がいい。街頭演説でも集客力はバツグンです。ただ、タレント候補の場合、人が集まるからといって、投票所で名前を書いてもらえるとは限りません。どこまで支持が広がるかは、公示後の活動にかかっている。中畑清氏、江本孟紀氏あたりも、当落線上に浮上する可能性はあります」
たちあがれ日本の場合、1議席を取れるとしたら中畑だろうといわれている。駒大野球部出身の中畑は、全国に広がる駒大ネットワークの強みもある。国民新党は郵政票をガッチリ押さえる現職の長谷川憲正が圧倒的に強いが、もう1議席を上積みできるとしたら江本だ。
「今回はスポーツ系の候補が多いので、神取忍氏や西村修氏といったプロレス出身者は埋もれてしまって、かなり厳しい。桂きん枝氏は、阪神ファンを取り込もうと黒と黄色のネクタイで頑張っているようですが、活動が関西限定だから全国区では苦戦しそう。民主党が比例で20議席を獲得すれば、元アイドルの岡崎友紀、庄野真代あたりが浮上してくるかもしれませんが、若い人には知名度が低いのがネック。選挙区では『探偵ナイトスクープ』で人気の岡部まり氏、地元の有名高校出身の石井浩郎氏が有力です。原田大二郎氏はダークホース。自民王国の山口県では苦戦とみられていたが、着実に支持を広げ、追い上げている。山口出身の菅首相が誕生したことも追い風で、ひょっとしたら大金星もありますよ」(小林吉弥氏=前出)
まったく当落が読めないのが池谷幸雄氏だ。民主党関係者が「行ける」と太鼓判を押す一方、有権者からは「演説代わりに倒立じゃ……」という困惑の声も聞こえてくる。

この中から、今年は何人の有名人センセイが誕生するのか。
比例区 池谷幸雄 39 民主
比例区 岡崎友紀 56 民主
比例区 桂きん枝 59 民主
比例区 庄野真代 55 民主
比例区 谷 亮子 34 民主
比例区 神取 忍 45 自民
比例区 田島美和 46 自民
比例区 堀内恒夫 62 自民
比例区 三原じゅん子 45 自民
比例区 江本孟紀 62 国民
比例区 敏いとう 70 国民
比例区 西村 修 38 国民
比例区 中畑 清 56 たちあがれ
秋田選挙区 石井浩郎 46 自民
大阪選挙区 岡部まり 50 民主
山口選挙区 原田大二郎 66 民主