私が民主党を支持できなくなった理由

提供:Nothing Ventured, Nothing Gained.

(BLOGOS 2010年06月23日23時52分) http://p.tl/Teyd


明日、参議院議員選挙が公示されますね。

菅政権が発足以後、様子を見てきましたが、現在までのところ私は菅・民主党政権を支持できないという結論に達しつつあります。

理由は以下の通りです。

1.マニフェストの変更、修正に対し、国民、有権者に対して、なぜ修正するのかを十分説得しておらず、自民党時代の御都合主義と全く変わらない。

2.取り調べの可視化が取りざたされて久しいにもかかわらず、一律実施を見送るだけでなく一部実施についても今後検討ということだけで、何一つ改善する意欲が感じられない。また、その先頭に立つ法務大臣が不適格である。

3.鳩山政権の総括を国民に対しておらず、沖縄問題に対する、沖縄県民への裏切りに対する反省を一切していない。また、国内の県外移転の可能性を模索して、負担軽減を図る具体的な姿勢も見て取れない。

4.増税の前に、国会議員の無駄をなくす努力が一切ない。

5.官房機密費に対する動きが一切ない。

6.パフォーマンスばかりで、本質的な政権交代の意義を解っていない行動が目につく。

7.自民党の議員と同様に、憲法知識が極めて乏しいにもかかわらず、現行憲法の範囲での議論もないまま、改憲という結論を先行させようとしており、極めて従来の自民党的色彩が強くなっている(ちなみに、阪口弁護士も憲法改正には反対のようです。)。

8.公務員の早期退職推奨を禁止すると言っていたにもかかわらず、何の説明もなく、直ぐにマニフェスト等で訴えてきた内容を変更しており、有権者を裏切っている。

9.従来の鳩山政権同様、閣僚の重みが無い。好き勝手なことを言っており、内閣としての意思決定に疑問がある。

以上の理由から、私は、今のところ、菅民主党を支持できません。

したがって、私は、おそらく、参議院選には民主党にも、今までの期間に問題を解決せず棚上げにしてきた自民党、公明党にも投票しないでしょう。

ただ、これだけ民主党に対する不満があるにもかかわらず、批判票のまともな受け皿になる政党が存在しないのは残念でなりません。

とにかく、まともな候補者を立てる、まともな政党がないというのが今日本の一番の問題点ではないでしょうか。

ここは、いっそのこと、悪魔に魂を売り渡すような気持ちで、共産党に投票することで、不満の意思表示を示すことも考えるべきなのかとも、自問自答しています。

共産党が議席を増やして、参議院において、キャスティングボードを握れば、参議院の過半数確保のために、政治は混乱するでしょう。下手な政策が過半数という数の前にドンドン実行されるより、ましかもしれません。

また、民主党や自民党および自民党系新党など不甲斐ない政治家に対して喝を入れることになるのかもしれません。

ただ、共産党について、私は、党是はもちろんのこと、エリート主義等々の固有の問題点があると感じており、どうにも自分が支持しない理念を持っている政党に、既存大政党への批判票として投票するというこの結論は、悪魔に魂を売り渡しているような気持ちになってしまいます。

そうであるならば、選挙に行かないという判断もあるべきなのかもしれません。

私は、投票日まで、投票すべき政党、候補者がいるのか、選挙に行かないという結論にすべきかじっくり悩んで結論を出そうと思います。

今回選ぶ参議院議員は、6年間も、税金から報酬を受け、法案、予算、条約等々の是非に対する意思表示を行う人間です。辞任しない限り、6年間もそのような重責を担うわけです。

思考停止せず、自分の意思で考えて、投票行動を起こすこと(選挙に行かないことも含めて)が、権利であり、公務であるという性格の選挙権の行使として、憲法が国民に期待することなのかもしれません。

さて、図書の紹介ですが、改憲を主張する、立法者を目指す候補者の方には、ぜひとも、高橋先生などのスタンダードな憲法の基本書で、基本的知識を入れ、憲法解釈がなんたるかを考えてほしいものです。