2回連続指定席を失いそうな埼玉選挙区の公明党
(日刊ゲンダイ2010/6/25)

一転擁立が苦戦
埼玉(改選数3)
△島田智哉子47 民現
〇大野 元裕46 民新
〇関口 昌一57 自現
▲西田 実仁47 公現
伊藤 岳50 共新
中川 幸司30 改新
日森 文尋61 社新
▲小林 司39 み新
注目は公明党だ。指定席だった1議席を、07年に4万票差で失ったため、昨年、いったん選挙区での擁立を断念し、現職の西田は比例に回ることになっていた。
ところが年明け、鳩山政権の支持率が下落してきたこともあり方針変更。一転、埼玉で候補者を擁立することにしたのだ。
「公明党の改選議席は11。比例区ではどんなにがんばっても800万票ですから8議席。選挙区で3つ取らないと現有議席を維持できない。そこで、東京、大阪に次いで、当選の可能性が高い埼玉で候補者を立てることになったのです」(永田町関係者)
公明党は山口代表が何度となく埼玉に入り、必死に組織を固めている。山口代表の公示日第一声も、さいたま市のJR大宮駅西口だった。
「当選ラインがどの程度になるのか。公明党の基礎票は45万票といわれます。民主の2人と自民が60万票に乗せてくると厳しいでしょう」(地元記者)
民主の島田(写真・右)は唯一の女性候補なのが強み。大野(写真・左)はイラクの専門家としてテレビ出演していたが、一般にはそれほど名前が広がっていない。そこで県連は、大野に県内15選挙区中10選挙区、それも東京に近い地域をあて、国会議員が支援する態勢を敷き、2議席獲得を狙っている。