管は「辞めない」と突っ張っているがいずれ退陣せざるをえなくなる

(日刊ゲンダイ2010/7/12)

菅首相はこんな選挙結果にもかかわらず、「改めてスタートラインに立ちたい」と続投の意向を表明した。
しかし、この強気も、どこまで持つのか。なにしろ、誰が見たって敗因は明らかなのである。菅とは20年以上の付き合いがあるという評論家の佐高信氏ですら、「明らかなオウンゴール」と手厳しい。唐突に消費税増税を口にし、一転、苦戦を強いられると、「私の説明不足を率直にお詫びします」の全面謝罪広告のドタバタぶり。
「永田町の川柳で、『自民党らしさ出てきた民主党』とからかわれている。財務官僚の言いなりになって消費税増税を言い出した菅さんに対して、多くの国民は落胆した。菅さんは無駄話ができない堅物で議論好き。そんな性格を逆手に取られ、まんまと財務官僚に乗せられたのだろう」(佐高氏)と言う。バカな男だ。きのうの会見では性懲りもなく、「日本をギリシャのようにしたくなかった」と言い訳していた。まだ国民の怒りがわからない。とんだKY男である。政治評論家の小林吉弥氏もボロクソだ。
「自分の人気を過信した。自信過剰で足をすくわれたのです。選挙中に連立の組み替えに言及した枝野幹事長にも呆れた。こんなバカなことばかりしていては勝てません」
民主党内には仙谷官房長官を中心に“強硬論”がある。負ければ党内はゴタつくだろうが、「菅降ろし」にはつながらない、という読みだ。だから「オタオタするな」「中央突破だ」と息巻いている。しかし、ここまで負けると話は別だ。
閣僚経験者は「党内には怒りのマグマがたまりつつある。いつ爆発するか分からない」とすごんでいる。菅がいくら強気を装っても追い詰められていくのは間違いない。直近の民意を理由に、自民党に対して首相退陣を迫ってきた民主党は、それがブーメランのごとく跳ね返ってくることになる。