亀井が動いた 国社統一会派はねじれ国会克服のウルトラCになるのか

(日刊ゲンダイ2010/7/15)

また振り回される事態も
ねじれ国会でウルトラCになるのか――。国民新党の亀井代表が社民党に急接近している。参院で民主党との統一会派を解消する一方で、衆参両院で社民党と統一会派を結成しようと仕掛けたのだ。
「国民新党と社民党が統一会派を組めば、衆参で5議席を超えます。衆院で4議席の国民新党も、参院選で勢力を4議席に減らした社民党も、衆参両院の本会議で代表質問ができるようになります。小政党にとって代表質問は晴れの舞台。統一会派のメリットは大きいでしょう」(政界関係者)
民主党にとっても悪い話ではないかもしれない。国社の統一会派は衆院で11議席。民主党と民主系無所属を合わせれば319議席になり、3分の2を確保できる。
参院で否決された法案も衆院で再可決できるから、国会運営にめどが立つが……。
「政府与党は8月末までに、日米合意に基づいて辺野古崎につくる滑走路の工法を決めなければなりません。この問題で連立を離脱した社民党が、その後に開かれる臨時国会で、すんなり菅政権を助けるとは思えません。国民新党は最重要視している郵政改革法案が通ればOK。社民党は労働者派遣法改正案を成立させたい。しかし、それ以外の法案について、統一会派が民主党に協力するかどうかは不透明です」(政界事情通)
民主党政権は、また、小政党に引っかき回されることになりそうだ。