小沢に「離党勧告」した身の程知らずは鳩山辞任のA級戦犯

(日刊ゲンダイ2010/7/17)

「徳之島」交渉失敗の張本人

この男はナニ様なのか――。民主党の牧野聖修衆院議員(65)だ。16日、党本部で行われた参院選敗北を総括するヒアリングで、「小沢一郎前幹事長が拡大路線を取ったことが失敗の原因。小沢氏が責任を取らないのなら、離党勧告すべきだ」と言ってのけたのだ。牧野は静岡県連会長。小沢の打ち出した「2人区2人擁立」に猛反発した急先鋒だった。
しかし、小沢よりアンタが責任を取る方が先じゃないか。牧野は、米軍の普天間移設問題で鳩山前首相を辞任に追い込んだ張本人だからだ。
「普天間問題で浮上した徳之島への移設案の交渉役が牧野さんでした。しかし、進め方が悪く、現地の反対運動がエスカレートして進退窮まったのです。徳之島での行き詰まりが、鳩山政権の足を引っ張ったのは間違いない。牧野さんは『補償費など条件次第で徳之島は賛成する』と楽観的な見通しを出していました。鳩山官邸はそれに乗せられたのです」(民主党関係者)
徳之島に降り立った牧野は「私は総理のブレーン」「鳩山総理に最も近い立場」と自己紹介していた。これには鳩山グループの鳩山側近も苦笑するしかなかったという。
静岡市議、県議を経て国会議員になった牧野。初当選は93年、日本新党からだ。結成メンバーで「党員番号1番」を今もアピールしている。96年と05年の2度落選し、現在は4期目だ。
参院選敗北を小沢のせいにしているが、実際、2人区に2人擁立したことで民主党の比例票は伸びた。むしろ、牧野や連合が支援する現職と小沢が擁立した新人の対立がメディアで頻繁に取り上げられたことの方が、民主党の選挙にマイナスだった。
つくづく反省のない男である。