● ツイッターで一部始終を暴露 松井孝治前官房副長官の怒り

(週刊文春 2010年7月22日)  http://bit.ly/9PGdxm


「どれだけ腹を括って判断できる人物を得るのか、そこが本質です」
  いま流行りのツイッターで、午前三時過ぎまで一日に二十本以上も「つぶやき」続けたのは若者ではない。ちょうど五十歳の政治家、松井孝治前官房副長官だ。
  松井氏が怒り心頭に発したのは、民主党が政権交代の目玉と宣伝してきた国家戦略室の権限を大幅に縮小する、と首相官邸が発表したためだ。国家戦略室の「生みの親」である松井氏にとって到底、許されないことだった。
  翌日から“つぶやき攻撃”を連発。「昨晩は悔しくってあんまり眠れなかった」から始まり、玄葉光一郎政調会長との会議の模様や、古川元久官房副長官が「松井さんの気持ちはわかるが、菅総理の強い意向だから……」と語ったことなどをすべて暴露した。
 「総理の面談は無理という電話連絡あり」と松井氏がつぶやくと、騒動を察知した総理秘書官が面会を進言。菅直人総理本人が松井氏の携帯に「今から会いたい」と連絡し、会談するオマケまでついた。
  松井氏は通産省出身で、橋本龍太郎内閣で行政改革に従事してから、一貫して大蔵省の機能削減、予算編成機能の官邸への移管を主張してきた。
 「十年越しの権力闘争が泡と消えそうで、とり乱したのでしょう。同じ通産官僚出身で、ライバルであるみんなの党の江田憲司幹事長の力が強くなりそうなのも拍車をかけたようです」(民主党関係者)
  松井氏の反撃に、官邸サイドは不快感を隠さなかった。仙谷由人官房長官は「あのねえ、ツイッターなんてものにはコメントしない」。電話の内容をバラされた古川氏も「松井さんのおかげで財務省のスパイと言われた」と猛抗議した。結局、菅首相も通り一遍の回答をしただけで、方針は変わらなかった。
  松井氏は京都の名門私立、洛星高校から東大に進み、通産省に入った後、参院議員に転じた。鳩山内閣では平野博文前官房長官が無能だったこともあって「予算や経済政策は一人で取り仕切っていた」(経済官庁幹部)。それだけに、官僚出身ではない菅首相や仙谷官房長官らの仕打ちに、プライドを大きく傷つけられたのは想像に難くない。
 「ツイッターなんか使って、どうかしてる」との周囲の冷ややかな視線をよそに、松井氏は意気軒昂。「いまの官邸はバカばっかり。これからは倒閣運動だ」と息巻いている。




●松井孝治前官房副長官のツイート http://twitter.com/matsuikoji


03マニフェストの内閣財政局、05マニフェストの国家経済会議、09マニフェストの国家戦略局。これらは基本的に同一の機能を担うとされてきたもの。少なくとも三つにかかわった自分から見れば名称は異なれど予算編成など税財政骨格編成を官邸主導で行う部局。記者会見だけでは見えてこない。
11:02 PM Jul 15th webから


いずれにせよ広義の官邸の政策企画機能、総合調整機能をどのような体制で強化するのかという全体像抜きでの説明では、どちらに向いた政策変更なのかが見えない。


大きく軌道修正するならマニフェスト編成作業の中でそれを提示するのが筋。


まずは明日にでも趣旨を確認しなければ。その上で言うべきことは言います。各省ではなく内閣全体での調整機能の強化が不可欠。予算編成と税制改革がその最たるもの。それを返上したのではこの10年、あるいは15年前の橋本行革以来の改革が台無しになる。


せっかく「東京ノート」でのじんわりとした感動が、不愉快な感情で上書きされていく今晩。冷静にと言い聞かせつつ、強い感情がそれを上回る。今リーダーがやるべきことは何か。やらざるべきことは何か。強い感情が睡魔を遠ざける。


国家戦略室の任務から予算編成など税財政の骨格についての機能をなくすというのは事実しかも本日の閣議で総理大臣自らが各閣僚に説明をされ、玄葉大臣も不本意ながら了承せざるを得なかったとのこと。


拡大政調役員会では、僕を中心にほとんど異論一色だったが、政調会には提言機能はあっても決定機関ではないので、それ以上、総理直属機関の在り方については意見を言う権限はないとのこと。


では予算編成はだれの責任で行うのかと尋ねたら、総理、官房長官が、財務大臣と協議しつつ行うとのこと。これに対しては、それでは従来の財務省主導路線に戻るのではないかとの意見が多数あるも、玄葉大臣としては、政調会長として政治主導の確保に努めるしかないとの意見。


それにしても、09マニフェスト、最初の見開きの、鳩山政権の政権構想、5原則5策のうちの第3策:「官邸機能を強化し総理直属の「国家戦略局」を設置し、官民の優秀な人材を結集して新時代の国家ビジョンを創り、政治主導で予算の骨格を策定する。」に反することは明らか。


夕方5時からもう一度玄葉大臣に掛け合いたい。そもそも菅マニフェストには、鳩山前総理からの引き継ぎ事項であった、「新しい公共」の記述がほとんどないことにどう対応するのか。これも玄葉大臣に強く掛け合わなければ、「新しい公共」の呼びかけに呼応していただいている皆さんにあわせる顔がない。


昨晩は悔しくってあんまり眠れなかった。でもまだ可能性があると信じて今日の会議に臨んだ。玄葉大臣との直談判も不発。古川副長官にも電話したが、松井さんの気持ちはわかるが、菅総理の強い意向だから・・・、と。これじゃキリモミ状態になる。5時から再度玄葉大臣と古川副長官に談判する。


ご指摘の通り。政治とカネ対応、年内編成最重視で、臨時国会向けに法案の準備ができていながら、先送り方針に押し切られた僕の責任。RT @kata_ren しかし、昨年秋の臨時国会で何よりもまず政治主導確立法案を通すべきではなかったか?その時の官邸にも一定の責任があると思うが・・・


考えてみたら、玄葉さん古川さんにだけ談判してもお二人の閣内の立場を考えると気の毒。仙谷さんにも面談を申し入れた。会ってもらえないにせよトライだけはしよう。


古川さんとは長い付き合い。そんな人でないと信じます。昨晩しばらく電話でしゃべったが苦渋のトーンだった。しかし、、、。RT @bilderberg54 古川は財務省のスパイですかね。RT @matsuikoji: (cont)


総理にも面談を申し込んだ。会ってもらえないだろうが、ダメもとで。


仙谷長官は午後6時半に面談していただけることに。都内で。


@seiji_ohsaka 逢坂総理補佐官。この状況でいいのでしょうか?

国家戦略室の所掌事務は、確か09年9月18日に閣議に披瀝した上で、内閣総理大臣決定している。国家戦略室の所掌を変えるには、手続き的には、最低限この決定を変更する必要がある。


本日、総理の面談は無理という電話連絡あり。一方、逢坂総理補佐官に時間をとっていただいた。これから官邸に向かう。


16時過ぎに官邸に入り、逢坂補佐官と話し始めたところで、菅総理から着信。執務室に来てくれとのこと。


16時10分から25分まで、菅総理と面談。6月7日以来40日ぶりの官邸、そして総理執務室。


菅総理に自分の思いは率直に伝えた。菅総理は、財務省主導の予算編成に戻すつもりはない、国家戦略室の機能は変えたいが、その分、玄葉大臣が大きな役割を担って、官邸主導、政治主導の予算編成を行えるような体制整備に向けて、君の意見を仙谷長官と玄葉君に伝えてくれ、とのこと。


きちんとした仕組み、組織をつくらないと、結局昔のような予算編成に戻りますよ、と念押しをして、5時からの玄葉さん、古川さんほかとの会談に臨むことに。執務室を出て、逢坂さんとともに古川さんの部屋に。簡単に報告。その後、逢坂さんから激励を受け官邸を後に。


17時から18時まで玄葉大臣、古川副長官、城島政調会長代理、細野幹事長代理と会議。予算編成などの重要政策調整を財務省など各省任せにせず、官邸(内閣官房)がその任に当たるべきことを強く主張。国家戦略室の機能を変化させるなら、その分、税財政の骨格編成機能を別途官邸に置くべき、と。


続いて、今ほどまで、都内で仙谷長官と面談。同趣旨を強く進言。仙谷さんも理解を示した。あとは、仙谷さん、玄葉さん、古川さんでしっかりとした組織案を作り、同志にも、有権者の皆さんにも、納得のいく説明をしていただきたい。


手続き的に鳩山マニフェストの中核をこのタイミングで菅総理が変更してよいのかという疑問は残る。同時に国家戦略局の機能の変化(ポリシーユニット化?)もまだよくわからない。予算編成など税財政の骨格機能は官邸に残すという判断を仙谷さん、玄葉さん、古川さんがされたことには多少安堵。


今回の自分のツイッターの使い方、古川さんなどに迷惑をかけたことは個人としてはお詫びしたい。でも、ここは自分が議席を与えてもらったもっともこだわりの部分。徒手空拳の一議員が、できる手段は何でも使わざるを得なかった。ツイッターなしにはおそらく総理は面談してくれなかったと思う。


もう一度申し上げます。03マニフェストの内閣財政局、05マニフェストの国家経済会議、09マニフェストの国家戦略局。これらは基本的に同一の機能を担うとされてきたもの。少なくとも三つにかかわった自分から見れば名称は異なれど予算編成など税財政骨格編成を官邸主導で行う部局。ここが生命線。


帰宅しました。様々なご意見も拝読しました。こういっては身も蓋もありませんが、国家戦略局を作ろうと、内閣財政局であろうと、経済財政諮問会議であろうと、国家戦略会議であろうと、最後は官邸にどのような人物を得るのか、どれだけ腹を括って各省の省益ではなく国益で判断できるのか。


どれだけ腹を括って判断できる人物を得るのか、そこが本質です。でもマニフェストで、国家戦略局を設置し、そこで予算編成を行うと言ったことを、十分な説明なく撤回するようでは、組織の名称や機能にかかわらず、腹を括った判断は無理ととらえられかねません。


本日の僕の言動は、自分の中では「ルール違反」です。こんなことを僕が毎日できるわけではありません。だから菅さんや仙谷さん、玄葉さん、古川さん、いずれも政権運営・統治機構改革についてのレポートを一緒に作ってきた方々に思いのたけを申し述べました。


だから、彼らには、最後の期待をさせていただきたい。必ずわかってくれたはずと信じたい。自分の中での禁じ手を使ってでも、皆さんのオフィスに無理くり出かけたのは、ある種の緊急避難、一揆のようなものです。だから、週末のテレビには皆さんが出て、自分の言葉で語っていただきたい。


相変わらず新聞の首相動静が不正確。僕は伊藤危機管理官の前に16時10分から約15分間、入っている。第一、2分間でどうしてそんな話ができるというのか?表導線から総理室に入っているのに、今日は逢坂補佐官との面談ですか?というのが官邸クラブの最初の質問。僕のつぶやきも読んでおられない。


一昨日の自分の行動は、「対外的に批判をするのなら、まず、当事者にきちんと意見を言うべき」という自分の考え方に沿ったもの。現在所属する政調会と、関係当事者には失礼を顧みずきちんと意見と自分としての案を説明させていただいた。


ツイッターの使い方について、何人かの政権幹部から、「君らしくない」「松井さんとも思えない」という批判もいただいた。その通りかもしれない。反則だったと思うし、毎日こんなやりかたをするつもりもない。でもその前日の感触、当日の政調会の雰囲気から見て、ああしなければ止まらなかった。


昨日、荒井さんからも電話をいただいた。玄葉さんとも話した。自分の思いは現在の責任者に伝わった。菅さん、仙谷さん、古川さんを含め、きちんと再調整するとおっしゃっている。自分としては、週明けの調整の結果を待ちたい。


僕には鳩山さんが引退を撤回された理由がよくわかる。「新しい公共」、「東アジア共同体」「地域主権」そしてそれらを牽引すべき国家戦略局。鳩山さん抜きでこれらについての前進が見られるだろうか?鳩山さんは誰のことも批判されていないが、その気持ちは察して余りある。


鳩山さんは権力に返り咲くなどといった気持ちはないと思います。ただ、元総理として、彼の打ち上げた構想の前進のため、隠居するのではなく、前向きに力を貸してもらうべき。


鳩山内閣としては、規制改革は最重要課題の一つと認識。ただし緩和・撤廃と強化の両面の改革が必要。内外の意見は大いにそして謙虚に聴くが、特定国の声だけに耳を傾け、格段の配慮をする立場にはない。そういうことだったと思います。それに伴い既存の協議体はリセットするべきとの方針でした。
10:37 AM Jul 18th webから


僕は米国とでもEUとでもASEANとでも中国とでも韓国とでも規制の在り方の議論を行っていいと思う。ただ、まず、その前に、日本国として、日本人の生活の安全や経済活力への影響を考えて規制の在り方を議論すべき。


日本政府として規制改革の基本軸を持ったうえで、大いに外国政府とも議論すればよい。「国民の生活が第一」。そのうえで、「官を開き、国を開き、未来を拓く」。(途中までは今回の参院マニフェストのキャッチフレーズでした)


玄葉さんは、国家戦略会議を設置し、国家戦略局の議論に有識者の知恵も借り、なおかつ、議論の透明性も上げるべきとの考え方だったと記憶します。
7:42 AM Jul 20th webから


「今の官邸はバカばっかり」なんて言っても思ってもいない。特に古川さんは長年の友人。ただ、当然のことだけど官邸の内外にはすごく慎重かつしたたかに動く人々がいる。敷地内外の政治家がそれに気づいているのか、どう動くのか。


当たり前だけど、官邸は権力の中枢。その内外で、いろいろな集団が、思惑を持って動くこと自体、古今東西、歴史の必然。そこを責めるのではなく、そこの主が、それを超えてしたたかに動くことが必要。それができるかどうかの正念場。