壮大なムダ 社民党は「国民の財産」を明け渡せ

(日刊ゲンダイ2010/7/30)

時価30億円の土地が賃料3000万円 老朽化、強度不足、賃貸ビジネスも不発
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参院選敗北、辻元離党と社民党のゴタゴタが止まらない。きのう(29日)の幹事会では、福島党首らへの不満が爆発。又市副党首と照屋国対委員長が、執行部の総退陣を迫るなど、もはや政党の体をなしていない。
幹事会が開かれた党本部が入居する社会文化会館の存在も違和感がある。築46年、ミニ政党には不釣り合いな地上7階建ての立派な建物は社民党のモノだが、土地は100%国有地。われわれ国民の財産に、破格の好条件で居座り続けているのだ。会館の所在地は、千代田区永田町1丁目。国会や皇居とは目と鼻の先の超一等地だ。広さ約1635平方メートルの敷地の時価は「30億円は下らない」と、区内の不動産業者は声を揃える。ところが、社民党が国に納める年間賃料は、たったの約3390万円。時価の1%に過ぎない。
こんな非常識がまかり通ってきたのも、55年体制下の自社なれあい政治の負の遺産である。
「この地に旧社会党が本部を構えたきっかけは、東京五輪。大会前の道路整備で近くの賃貸ビルから立ち退きを迫られた。同じ理由で自民党本部も
引っ越しを余儀なくされ、『それなら』と両党とも国から土地を借り受けることを決めてしまったのです」(政界関係者)

建物は老朽化が目立ち、10年ほど前の耐震診断で、大規模地震での強度不足が指摘された。しかし、往時は衆参200人を超えた所属議員も今や辻元が正式に離党すれば総勢わずか10人。政党交付金も大幅ダウンし、「ここ数年の改修は、福島党首のたっての希望でトイレにウォシュレットが付いた程度」(社民党関係者)という。
会館を維持管理するのは、福島党首が理事長を務める財団法人。党の屋台骨を支えようと、国有地に立つ会館を使って“賃貸ビジネス”にまで精を出している。
「関連団体のテナント入居や支援労組に会議室を貸したりしていますが、悲しいかな“武士の商法”。年9500万円を稼ぐのが、やっとです」(前出の社民党関係者)
これでは国家資産の壮大なムダ遣いと言われても仕方ない。蓮舫大臣にご登場いただきますか。