米国防長官、海兵隊見直し指示

(琉球新報 2010年8月14日) http://bit.ly/9CNisi


【米ワシントン13日=与那嶺路代本紙特派員】ゲーツ米国防長官は12日、カリフォルニア州で講演し、世界の脅威の変化や兵器の革新などを踏まえ、海兵遠征軍を含めた海兵隊の体制を見直すよう海軍と海兵隊の指導者に指示したと明らかにした。前方展開を続ける在沖海兵隊の位置付けに影響を及ぼす可能性もある。

 海兵隊は、海から上陸する最初の部隊として敵地に送り込まれるが、イラクやアフガニスタンでは長期にわたり地上戦に従事していることから、「第二の陸軍」とも呼ばれ、その役割について疑問の声が上がっている。ゲーツ氏は「海兵隊が海からの上陸部隊としての専門性が発揮されたのは、第2次世界大戦の太平洋キャンペーンのときだけだった」と述べ、現海兵隊の行動が肥大化していることを強調した。

 さらに、「新型対艦ミサイルを警戒するため、船を海岸から60マイル(約96キロ)以上も離れたところまで後退させなければならない」「大型の水陸両用車が使用可能なのかどうか見極める必要がある」と、脅威への対応が変化している現状を説明した。

 その上で「米国は軍事力の柔軟性がより求められる脅威に直面している。21世紀の海兵遠征軍が何をするのかを定めるため、軍事体制の見直しを実施するよう指示した」と述べた。