前原国交相、またまた名護市前市長と怪しい密会
(日刊ゲンダイ2010/8/20)

辺野古移設容認派にロコツな肩入れ
普天間問題が一歩も進まぬ中、沖縄担当相を兼ねる前原大臣がコソコソと動き出した。今週17日の夜、東京・銀座で島袋吉和前名護市長と密会していた姿を沖縄の地元紙「琉球新報」にスッパ抜かれた。
島袋氏は市長時代に自民党政権とタッグを組み、辺野古移設をグイグイ推し進めた人物。前原が島袋氏と都内で密会するのは今年5月に続き、2回目だ。
琉球新報によると、この日、赤坂の議員宿舎に戻った前原の手には、島袋氏が密会現場に持参したのと同じ白い紙袋が握られていたという。それでも前原はかたくなに会談を否定。隠すこと自体、怪しげだ。
稲嶺進現市長は、自分の頭越しに前原が移設容認派の前市長と密会したことに「理解に苦しむ。名護市長は2人いるのか」とカンカンだ。怒りは当然で、民主党は今年1月の市長選で移設反対派の稲嶺氏を推し、島袋氏を破った経緯がある。
さらに、名護市は来月に市議選(12日投開票)を控える。地元では巻き返しを図る移設容認派の不穏な動きがささやかれており、ますます前原と前市長の密会が怪しいものに思えてくる。「容認派は何としても議会の過半数を握り、反対派の稲嶺市長に不信任案を突きつける構えです。島袋氏の背後には“地元建設業界のドン”が付き、容認派の市議候補をバックアップしています。島袋市長時代には、2人で基地容認の見返り事業の受注を差配していたとささやかれる人物で、今も地元業者に隠然たる力を誇示している。彼は今、業界票の取りまとめに新たな事業を国から引っ張ろうと必死なのです」(沖縄政界関係者)
そんな時期に担当大臣が島袋氏と会えば「国は容認派に肩入れした」「容認の見返りは何だ」と、さまざまな憶測を呼ぶ。前原の行動は本当に軽率だし、理解不能だ。