自民新三役 サプライズも迫力もナシ! (日刊ゲンダイ2010/9/9)

久しぶりに自民党の名前が新聞に出た。すっかり表舞台から消えていた谷垣総裁が、突如として党役員人事に着手。きょう(9日)午後に新体制が発足するというのだ。その顔ぶれが8日夜の段階でほぼ固まった。
副総裁に内定した大島理森幹事長(64)の後任に石原伸晃組織運動本部長(53)、総務会長は小池百合子広報本部長(58)。石破茂政調会長(53)は留任の見通し。参院側が林芳正参院副会長(49)の就任を求めている。三役以外では川崎二郎国対委員長(62)を新設する「総裁室長」に充て、後任に逢沢一郎元衆院議院運営委員長(56)をもってくる案も浮上……。水面下では「人気者の小泉進次郎(29)を幹事長代理に抜擢」といった情報も飛び交った。
何のことはない、現有勢力の中で考えられる最大の「人寄せパンダ」人事である。
「民主党の新代表が決まる前に新体制を打ち出すことで、自民党の存在感を打ち出し、早期解散もささやかれる中、総選挙に向けた態勢を示すことで党内を引き締める。それが谷垣さんの狙いでしょう。党内の人気者を集めたのでしょうが、サプライズはないし、迫力に欠ける顔ぶれです。こんなところにも自民党の人材難が表れていますね」(政治評論家・浅川博忠氏)
新体制の賞味期間は短そうだ。