小沢陣営悩ます謀略情報「問責可決で解散」

(日刊ゲンダイ2010/9/11)

民主代表選で小沢陣営が作成している「いっちゃんニュース」。小沢前幹事長の活動の様子と今後の予定を写真入りで紹介するもので、毎日、民主党の全国会議員に配布されている。
この号外が、ちょっとした話題だ。
内容は選対幹部へのインタビュー。陣営に寄せられた質問に答える形を取っている。第1弾は「小沢氏では臨時国会から参院問責決議などですぐ解散だと言われていますが?」。これに山岡賢次副代表が「今まで、参院問責決議で解散した例はありません」「野党の立場からの経験で言えば問責決議は出しにくい」と解説している。
衆院の内閣不信任案が可決すれば、首相は解散か総辞職を選択しなければならない。だが、参院の問責には何ら拘束力はない。これぐらい国会議員なら常識のはずだが……。
「小沢陣営は『小沢なら問責可決で解散』の謀略情報にホトホト参っているのです。同じような内容の“紙爆弾”もあちこちまかれている。実は、これに動揺している議員は少なくないのです。激戦区の若手にとって、解散は死刑宣告に近い。そのため、少しでも長く議員バッジをつけていたいと考えれば小沢より菅、となる恐れがある。こんなバカげたことで首相が決まらないように、風評を打ち消す狙いがあるのでしょう」(民主党事情通)
わが身かわいさで首相を選ぶようでは、この国は終わりだ。