PR会社を使って「Yes We Kan!!」のアホらしさ [ここまでやるのか?権力亡者の代表選 舞台裏のドロドロ]

(日刊ゲンダイ2010/9/14)

公人のくせに報道陣には取材規制
代表選で菅陣営はPR合戦にかなり力が入っていた。特設ホームページには告示早々から遊説や決起集会の様子を動画で掲載。きのう(13日)までに20コンテンツがアップされている。そのトップにあるのが「菅直人応援団メッセージ」だ。菅を支援する国会議員たちが、〈Yes,We Kan!!〉とか書かれたメッセージボードを持って、笑顔で支持を呼びかける。しかし、この映像に取材カメラマンからブーイングが上がっている。
「あの映像は、今月8日に菅陣営が議員会館で緊急決起集会を開いた時に撮ったものです。警備のために報道陣には規制線が敷かれ、取材カメラマンは狭いスペースにぎゅうぎゅう詰めに押し込まれた。ところが、小型ビデオカメラを持ったPR会社の関係者だけは、自由に動き回って応援団用メッセージを撮っていた。みんな文句タラタラでした」
外タレ芸能人の記者会見じゃあるまいし、公人である現職首相が考えられないセコサだ。こんな男が「オープン」だとかホザいていたのだからア然である。
菅陣営は謀略情報を流すのにも、PR会社を使っていた。選挙の情勢調査で定評のあるPR会社の関係者が、先週、ある1年生議員の元を訪ね、こう囁いたという。
「民放が調べた終盤情勢では、党員サポーター票は、菅220ポイント、小沢80ポイントです。これだけの大差ですから、ほぼ勝負はつきました」
1年生議員が知り合いのマスコミ関係者などに確認したところ、民放の調査でそんな結果は一切なく、一部で出回っているNHKの序盤戦調査といわれるものが同数字だったという。ここまでやるか。菅直人。