大新聞の無節操 「小沢叩き」から一転「重要閣僚で処遇しろ」だって

(日刊ゲンダイ2010/9/18)

どの口が言うか
「小沢叩き」ばかりやっていた大新聞が、手のひらを返したように小沢待望論を展開している。
民主党代表選の翌日(15日)、朝日新聞の1面を飾った政治エディターの署名原稿には唖然。なんと、「小沢氏を財務相など主要閣僚で起用したらどうか」と提案したのだ。
毎日新聞も16日の紙面で、論説委員が「『小沢外相』の勧め」と題するコラムを書いていた。中国カードや国連カードも持つ小沢なら対等な日米関係を構築できるとして、「菅首相にはそれくらいの度量が欲しい」という。
まったく、「どの口が言うか」である。「財務相」や「外相」をやる能力があるというなら、その両方を担う“小沢総理大臣”はなぜダメなのか。
朝日新聞なんて、小沢が代表選への出馬を表明した際は、社説で「あいた口がふさがらない」(8月27日付)とやっていたものだ。「非常識を通り越して、こっけいですらある」と断じていた。
大新聞の非常識は今に始まったことではないが、ここまでくると、「こっけいですらある」。