[郵便不正事件]検察、押収データ書き換えか

(日刊ゲンダイ2010/9/21)

厚労省の村木厚子元局長(54)が無罪判決を受けた郵便割引制度をめぐる事件で、大阪地検特捜部の検事が、押収したフロッピーディスクを検察の都合のいいように書き換えていた疑惑が浮上した。
問題のディスクは、特捜部が昨年5月、村木局長の部下で係長だった上村勉被告(41)の自宅から証拠品として押収した。ディスクには、上村係長が郵便割引制度を悪用しようとした団体のために作成したとされるウソの証明書のデータが保存されていた。
ところが、特捜部の押収時点では「04年6月1日」となっていたデータの最終的な更新日時が、その後「6月8日」に書き換えられていた疑いが強まった。
このディスクは、裁判の証拠としては提出されなかったが、更新日時が6月8日の場合、「村木元局長がニセの証明書の作成を指示した」とする特捜部が描いた事件の構図に矛盾がないことになる。
検察内部でも特捜部が事件の構図に合うように書き換えられたのではないかとする指摘があり、検察当局は、捜査現場を指揮した主任検事(43)から事情を聴くなど調査を始めた。