「クリーンな政治」が聞いて呆れる 次々出てきた薄汚いスキャンダル [最高権力者・仙谷由人 危険な正体]

(日刊ゲンダイ2010/9/29)

怪しい事務所費、大物総会屋との人脈も

「クリーンでオープンな政治を」――。代表選でこう訴え、脱小沢路線に拍車をかけた菅首相。選挙結果は周知の通りだが、その筋書きを描いたのも参謀・仙谷だった。
だが、多くの政界関係者は「あの男がクリーンな政治とは、よく言えたものだ」と呆れている。仙谷こそ、クリーンさとは程遠い、薄汚れたスキャンダルにまみれた政治家だからである。
代表選の最中の先月に噴出し、記憶に新しいのが、仙谷の長男(36)が経営する不動産会社への怪しいカネの流れだ。仙谷の3つの政治団体が、「人件費」や「事務所費」名目で320万円を支出していた。この長男は、東京・新橋のビルで司法書士事務所をやっているが、その事務所の中に不動産会社と3政治団体が“同居”。政治団体の専用スペースも電話もないのに、カネだけが流れていたのである。
小沢一郎の「政治とカネ」をとやかく言う前に自らが説明すべきなのに、「政治団体の活動実態はあった。問題ない」とシラを切っていた。
さらに“黒い人脈”も取りざたされている。
「仙谷長官と『最後の大物総会屋』といわれた小川薫氏(09年に死亡)の“怪しい関係”が週刊誌に報じられました。30年ほど前から、小川氏の弁護士をしていた縁といい、小川氏が東京拘置所に勾留中だった一昨年には、塀の中の小川氏が知人にあてた手紙に『仙谷』の文字があったそうです。仙谷長官がトラブルで街宣車をかけられそうになり、小川氏に泣きを入れたらしい。で、小川氏がシャバの知人に『仙谷先生を助けてやってくれ』と指示したというのです」(永田町事情通)
さらに仙谷は76年、暴力団幹部や小川氏らと一緒にヨーロッパ旅行をしたこともあったという。小川氏が自著「実録総会屋」で、〈現在、民主党の有力代議士の仙谷由人先生も一緒だった〉と回想しているのである。
「仙谷は有名な政界フィクサーとも親しい。そうした人脈もあるから、民主党の若手議員からは『政財界のウラ情報を握っているのではないか』と恐れられているのです」(民主党関係者)
コワモテは顔だけじゃないのだ。(つづく)