7特会 1600億円ムダ 「埋蔵金」検査院指摘へ

(日刊ゲンダイ2010/9/29)

国の特別会計(特会)に、厚労、農水、国交の3省所管の7特会で08年度、計約1600億円のムダ(剰余金)が繰り入れられている実態が会計検査院の調べで分かった。特会には多額の積立金や剰余金を保有するものがあり「埋蔵金」として注目される。検査院は今年の検査で、特会に余分な資金がたまる構造に注目した。
全部で18ある特会のうち14特会では、事業費の不足を補うなどのため10年度予算で計53・6兆円を一般会計から繰り入れている。その年度に使わなかった予算は余剰金として翌年度の特会に組み込まれたり、積立金になる。検査院は、一般会計から特会に繰り入れられる予算にムダがないか08年度の資金の流れを調べた。検査院は来週にも調査結果を公表。政府は10月下旬に予定する「事業仕分け第3弾」で特会を検証する方針で、今回の検査院の調査は事業仕分けの作業にも影響を与えそうだ。