検察・司法記者クラブ・『見えざる手』が描くストーリー

(河上みつえブログ 2010-10-04 20:25:03)  http://bit.ly/cwDHRR


政治東京第5検察審査会は代表選挙当日、2度目の起訴相当を議決していたと、3週間後の10月4日、メディアが一斉に報じました。

捜査の専門家である検察が過去2度、不起訴としたにもかかわらず、検察審査会という神秘のベールに包まれた不可視な器で、マスコミ報道の影響を多分に受けたと思われる匿名市民による、今回の不合理な議決は、到底納得出来る物ではありません。


先の村木厚労局長の冤罪起訴事件、検察組織ぐるみの証拠改竄事件、そして今回の小沢先生の人権侵害に等しい強制起訴といい、まるで戦前の青年将校よろしく見境なく正義という名の暴刀を振り回す検察は、いつからこのように堕落し、検察権力は腐敗してしまったのでようか。


無垢な人間でも狙った獲物は必ず犯人に仕立て上げる検察の独善が罷り通るアナァキィな恐怖を感じます。

今回の一連の流れは、検察・司法記者クラブ・『見えざる手』、利害を共有する3者が、存亡の危機的状況を打破し、生き残るために作った作為的ストーリーに見えてしかたありません。


9/ 7 尖閣諸島中国漁船衝突事件発生
9/ 8 中国人船長逮捕(国内法に基づき粛々と判断と菅内閣)
9/10 村木氏無罪判決
9/14 民主党代表選挙・菅氏再選・東京第五検察審査会議決
9/15 朝日新聞がFDデータ鑑定・為替介入
9/16 大阪地検・高検控訴断念
9/17 菅改造内閣発足(高支持率でスタート)
9/19 FDデータ改ざんの可能性が高いと鑑定出る
9/21 朝日新聞朝刊前田検事FDデータ改ざん疑惑を報じる
    大阪地検・最高検上訴権放棄・村木氏冤罪確定・職場復帰
    最高検、前田検事FDデータ改ざん証拠隠滅容疑で逮捕
9/24 (菅総理、前原大臣外遊中)中国人船長、処分保留で釈放と突然発表
9/25 中国人船長リリース
9/30 国会尖閣諸島集中審議
10/1 国会開会・介入前の水準に円高進行
10/4 内閣支持率急落
    (菅総理外遊中)検察審の議決が3週間前にあったと突然一斉報道



上のロードマップから、9月17日の高支持率での内閣発足以外は、ええとこなしの一ヶ月だということがよく分かります。

運命共同体である3者は、それぞれに向いた批判の矛先をかわす為に、3週間前に出されていたと言われる検察審査会の議決にともなう小沢先生強制起訴の報道をここぞと見計らって披露したのではないでしょうか。
 
問題提起をします。

・検察審査会の議決は3週間前の9月14日(代表選挙当日)、大手メディアの一斉報道はなぜ10月4日なのか。(大手メディアは何故3週間、かん口令を布いていたのか)

・9月10日の村木氏の無罪判決後(代表選挙が終わってから)、何故検察官証拠改竄報道は9月21日だったのか。

ツイッターでも繰り返しお訴えしておりますが、万人が妄信していた検察の正義が崩壊した今こそ、取調べの可視化を明日にでも速やかに実現、みんなの目でチェックしなければなりません。

検察審の議決報道に感情で支配されないで、不正まみれの失墜した検察、不可視な検察審査会の是非を今こそ議論すべきです。
私達国民は、検察審査会の全容をほとんど知らされておりません。
メンバー選抜の過程、議決に至るまでのプロセス、何を根拠に議決日を選ぶのかなど、ほとんどが秘密のベールに隠れています。
なぜ議決は9月14日だったのか。もし前田検事逮捕報道のあとに、議決がなされていれば全く逆の結果だったのではないでしょうか。

4日、まるで鬼の首を取ったかのように『議員辞職すべき』、『離党すべき』とレンズに向かって公言した民主党議員は、身内を売って、野党にすきを露呈するような子供じみたことは止めて、野党の政治とカネ問題を追及し、防戦するくらいの常識的な判断をすべきです。
東京第五検察審査会で起訴に賛成した方、メディアに向かって辞職、離党と叫んだ議員、そしてそれを大々的に報道したメディアはもし、小沢先生が無罪になった時、どのように責任を取るかまでを含めて公言して下さい。

大衆の感情的反応こそ検察&大メディア&『見えざる手』の狙い。

重ねて申しますが、既に検察は2度不起訴決定済み。起訴されても無罪となる可能性が高い一方、検察審査会はマスコミの影響を受けやすいとの問題点が指摘されており、今後、検察審査会のあり方が問わなければなりません。