このオッサン 何者なの?  (日刊ゲンダイ2010/10/6)

ヒマさえあれば、小沢の悪口言って目立とうとする

エキセントリックに小沢批判を繰り返してきた民主党の牧野聖修国対委員長代理が突然、役職を辞任した。
牧野は、4日に小沢の強制起訴が決まったことを受けて、「即刻、自ら身を引かれるべき」などと発言。離党勧告や除名にまで言及し、党内からも「軽率だ」と批判の声が上がっていた。

牧野のスタンドプレーは今に始まったことじゃない。メディアに登場しては、小沢の悪口を言う。離党を要求する。かつての生方幸夫議員ソックリで、とにかく、小沢を目の敵にしているのだ。
「私憤・私怨の類です。参院選で、小沢氏が進めた2人区の2人目候補擁立に猛反発したのが、静岡県連会長の牧野氏でした。選挙資金でもモメるなど確執があり、それ以来、骨の髄まで“小沢憎し”で凝り固まっている。今回の辞任は一種のパフォーマンス。小沢批判で注目を集めたいだけでしょう」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)
牧野は満州生まれの静岡育ち。中大法学部卒業後、25歳で静岡市議に。静岡県議を経て国政に挑戦したが、常に選挙は風まかせで4勝3敗。日本新党、市民リーグ、そして現在の民主党に流れてきた。地味で、これまで一般的にはほとんど無名。小沢批判でようやく顔が売れてきたところだ。
しかし、牧野はそんなエラソーなことを言えた立場なのか。なにしろ、鳩山前首相を辞任に追い込んだ張本人なのだ。
「普天間問題で、徳之島との交渉役が牧野さんだった。徳田虎雄がらみでしたが、大風呂敷を広げるばかりで、うまく調整できず、最後は地元を怒らせて交渉は決裂。牧野さんは、鳩山政権を迷走させ、崩壊させたA級戦犯です」(民主党中堅議員)

きのう(5日)、議員会館で記者会見した牧野は、「間違ったことを言ったつもりはない」「一議員の立場なら(自由に)発言できる」と強気だった。これからもテレビなどからお呼びがかかるのを待っている。しかし、冗談にもテレビ映りがいいとは言えない顔つきだけに、“他力本願人気”はいつまで持つか。