[衆院・補選]町村楽勝のはずが…

(日刊ゲンダイ2010/10/8)

数ポイント差まで急追されたゾ

当選9回の自民党派閥領袖の落選が冗談でなくなってきた。
小林千代美・前衆院議員の辞職に伴う衆院北海道5区補欠選挙(24日、投開票)は12日が告示。焦点は、比例復活の屈辱を晴らそうと出馬する自民党・町村信孝元官房長官(65)の当落だ。ライバルは民主党公認の中前茂之氏(38=元国交省職員)だが、知名度ではるかにリードの町村は「僕は東大、彼は北大」と余裕を見せてきた。事実、1カ月前の調査では20ポイント近く引き離して、「圧勝」ムードだったが、日一日と急追されているのだ。すでに差は1ケタになり、ついに4日の大手テレビ局の街頭調査では数ポイントになってしまった。別の調査でも「6ポイント差」といわれる。
「楽勝と踏んでいた町村氏の選対は、自民党本部に“中央からの応援は不要”と言ってきた。でも、数ポイント差の調査結果に慌て、急きょ、党内の数少ない人気者である丸川珠代議員や小泉進次郎議員に応援を頼む焦りぶりです。支持者からは“選挙活動は人気者2人に任せて、古い自民党の象徴である町村は引っ込んでいたほうがいい”という声まで出ています」(地元関係者)
この補選が終わる24日までは出ないと言われてきた検察審の議決が公表されて、再び「政治とカネ」を騒げるようになった町村陣営。勝機は、民主党政権の“勝つ気のなさ”だけみたいだ。