検察審査会は信用できない?(週刊現代 2010/10/30号)

評論家の佐高信氏が言う。
「はっきり言って小沢を起訴した検察審査会の市民感覚っていうのは、死んでる民の『死民感覚』ですよ。メディアの言いなりになって、『小沢袋叩き』に乗っかってるわけでしょ。いまメディアと国民は、こういう『スクラム』に慣れきっている。次々と政治をひっくり返して、総理大臣をコロコロ変えてしまうことからもそれは明らかでしょう。これはおかしいぞ、と思いますね。


『即答するバカ』(新潮社)などの著書がある、フリーアナウンサーの梶原しげる氏はこう言い切る。
「民主党政権は繰り返される世論調査の数字ばかりを気にしていて、まるで視聴率に一喜一憂するテレビディレクターのようです。本当に優秀なテレビマンというのは視聴率も参考にするけど、番組全体の構成をしっかり骨太にすることを第一に考える。そうすることで長寿番組というのは生まれるんです。
政治家も同じで、もっとドンと構えて自分の意見を主張すればいいのに、菅さんは勇気がないからこれができない。それで、あるタレントが画面に出たら視聴率があがったから、『そのタレントの出演場面を増やせ』と命じたり、『あのタレントが出た場面の視聴率が落ちているから、もう出すな』と言う場当たり的で仕事のできないディレクターのように、政策や発言をコロコロ変えてしまう。
心理学では他者評価を気にしすぎる人は抑うつ状態に陥るといわれていますが、民主党の政治家はそんな状態になりかけているのでしょうね」