鳩山前首相が引退を撤回した真相 (日刊ゲンダイ2010/10/27)

「恥知らず!」とののしられても

─仰天! 政界再編構想も
引退撤回した鳩山前首相が集中砲火を浴びている。マスコミはもちろん、民主党議員も「恥知らず」「老害」とケチョンケチョンだが、鳩山の側にも複雑な事情があるようだ。ひとつは「菅や仙谷に潰されるかもしれない恐怖」である。
「野党側は鳩山の偽装献金事件についても国会招致を求めている。今のところ菅首相は拒否していますが、野党の求めに応じて鳩山を引っ張り出し、葬り去ることだってあり得る。実際、小沢さんはやられましたからね。かつてトロイカと呼ばれた小沢・鳩山から離れ、仙谷にすり寄った菅なら『政治とカネ』からの決別とか言って、鳩山をさらし者にすることはヘッチャラでしょう」(民主党関係者)
そんな時、引退宣言をしたままだとやられてしまう。バッジをつけてグループを束ねていることが、鳩山の“最大の保険”になるのである。
「もうひとつは菅首相が自分の目玉政策を実行しないことに対する怒りでしょう。『国家戦略局』『新しい公共』『東アジア共同体』は実質たなざらし状態。それなら自分が議連などで取り組んでいきたいという思いがある。また小沢さんが強制起訴されることも大きい。約200人の小沢・鳩山グループを引っ張る人がいなくなってしまった。自分がやらなければと考えたのでしょう」(政治評論家・浅川博忠氏)
鳩山にはさらに政界再編を見越したプランもあるとされる。
「他党と組んで再編を仕掛ける選択肢です。自民党なら加藤紘一のグループ、さきがけで一緒だった“たちあがれ日本”の園田博之幹事長とも組める。勢いは弱まったとはいえ小沢・鳩山グループは党最大勢力。菅に見切りをつければ、倒閣に動くかもしれません」(民主党関係者)

小沢は裏から指令を出すのか。



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