●“ビデオは検察判断で編集”
(NHKニュース 10月28日 15時55分) http://p.tl/O-yX

仙谷官房長官は、参議院内閣委員会で、尖閣諸島沖で起きた中国漁船による衝突事件で那覇地方検察庁が国会に提出したビデオ映像は、全編ではなく、編集されていることを認めたうえで、編集は検察の判断で行われたという認識を示しました。

中国漁船による衝突事件をめぐって、那覇地検は、海上保安庁が撮影したビデオ映像を、衆議院の要請に応じて、27日に国会に提出しました。これについて、28日の参議院内閣委員会で、自民党の議員が、提出されたビデオ映像は編集されていたが、なぜ編集したのかとただしました。これに対し、仙谷官房長官は「海上保安庁から那覇地検に送られたビデオ映像は、私たちが見たもののほかにも数種類あるのではないか。その中で那覇地検が『この部分なら出していい』と判断したのだろう」と述べ、提出された映像は、全編ではなく編集されていることを認めたうえで、編集は検察の判断で行われたという認識を示しました。一方、蓮舫行政刷新担当大臣は、国会内でのファッション雑誌の写真撮影に応じた問題をめぐり、撮影申請書類に撮影目的を記入する際、参議院警務部の職員から書き方を示唆されたと答弁したことについて、「予算委員会で『示唆』ということばを使ったが、適切ではなかった。誤解に基づく答弁で、おわびして撤回する」と述べました。



●尖閣ビデオの編集意図不明=仙谷官房長官
(時事通信2010年10月28日17時52分) http://p.tl/9p1K


 仙谷由人官房長官は28日午後の記者会見で、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオ映像が約7分間に編集されていたことについて「(撮影した)海上保安庁なり(衆院に提出した)那覇地検が意図的に編集したのかどうか全く分からない」と語った。

 自民党の谷垣禎一総裁が恣意(しい)的に編集された可能性を指摘したことに関しては、「総裁も法律家だから、いくら検察庁が(証拠改ざん)事件を起こしたといっても、あまりその種の議論をしない方がいい」とけん制した。 


●尖閣ビデオ 中国船、故意衝突 船長は飲酒か
(産経新聞 2010年10月28日07時32分) http://p.tl/pAmM

沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、海上保安庁が撮影したビデオには、中国漁船(166トン)が航行速度を12~13ノット(時速約22~24キロ)ぐらいに上げて海保の巡視船に衝突した様子が映っていることが27日、分かった。ビデオ映像を見た複数の関係者が明らかにした。漁船が衝突時に速度を上げたことなどから、関係者は「衝突を避ける気はなく、故意にぶつけるつもりだったことは明白だ」と指摘している。

 漁船の航行速度をめぐっては、政府は「事件の捜査に関する事柄であり、答弁を差し控えたい」とする答弁書を26日に決定するなど公表を控えてきた。しかし、ビデオ映像からこうした具体的状況の一部が明らかになったことで、与野党からビデオの全面公開を求める声が強まりそうだ。

 海保が撮影したビデオ映像は、漁船に衝突された巡視船「よなくに」(1349トン)と「みずき」(197トン)の船首付近から撮影されたもの。

 映像を見た関係者によると、漁船はよなくにの左後方に衝突した後、漁船の左前方を並走していたみずきに幅寄せするように接近した末、左にかじを切って衝突している。

 漁船がみずきと並走していた際の航行速度は約10ノットだったとみられ、漁船はその後、約12~13ノットに速度を上げてみずきに近づき、「体当たり」しているという。

 漁船の最高速度は通常20ノット程度といい、逃走を図ったにしてはやや低速だった。衝突を避ける場合は減速したり離れたりするはずだが、逆に速度を上げて接近しており、「故意の衝突」を裏付けている。

 一方、映像には映っていないが、海保に公務執行妨害容疑で逮捕された漁船の中国人船長は衝突前、酒を飲んでいたとみられる。捜査関係者は「海保職員が船長を連行する際、酒臭かった」と証言している。

 那覇地検は日中関係を考慮し、勾留(こうりゅう)期限の4日前に船長を処分保留のまま釈放した。すでに釈放から1カ月が経過しているが、まだ処分を出していない