●幹事長要請に小沢氏が政倫審拒否 政治資金問題
(共同通信2010/11/04 17:08) http://bit.ly/aYLFEK


 衆院本会議場で、民主党の小沢元代表(右)に話し掛ける岡田幹事長(左奥)。この後2人は国会内で会談した=4日午後

 民主党の岡田克也幹事長は4日午後、小沢一郎元代表の政治資金問題をめぐる国会招致に向け、小沢氏と国会内で約30分間会談した。岡田氏が国会審議や来年4月の統一地方選への影響を理由に、衆院政治倫理審査会への出席を要請。小沢氏はこれを拒み、物別れに終わった。岡田氏は近く再会談したいと求めた。

 岡田氏は野党側に今国会中の小沢氏招致の実現に努力すると約束しており、小沢氏への説得が不調に終わったことで、野党側が態度を硬化するのは必至だ。岡田氏は会談後、輿石東参院議員会長や鉢呂吉雄国対委員長と国会内で今後の対応を協議した。

 小沢氏は3日のインターネット番組で「司法手続きに入っているので、三権分立の立場からすれば立法府で議論するのは基本的に妥当ではないし、必要ない」と国会招致を拒否する考えを明言していた。



●岡田、小沢氏の会談要旨 
(共同通信 2010/11/04 23:07) http://bit.ly/aTqe4f


 民主党の岡田克也幹事長と小沢一郎元代表の会談要旨は次の通り。

 岡田氏 小沢氏の政治資金問題が2010年度補正予算案や他の法案審議に影響し、来年の通常国会や統一地方選に影響してくる可能性がある。ご自身の判断で衆院政治倫理審査会の場で説明していただきたい。

 小沢氏 司法の場に移っている話だ。国会で説明する必要はない。私が政倫審に出て問題が解決するのか。

 岡田氏 法的責任と政治責任は違う。訴訟に影響を及ぼすことがあってはいけないが、国会説明と矛盾するものではない。政倫審出席で全部クリアされるか、野党がどう受け取るかは分からないが、現に(審議の)障害となっているので、ぜひ考えてもらいたい。個人の意見ではなく、幹事長として役員会の中心的なメンバーと意思疎通しながら言っている。

 小沢氏 自分の今の考えを変えるつもりはない。政倫審に出席することで来年の統一地方選に勝てる保証があるなら出るが、その保証はない。

 岡田氏 再度会い、さらに意見交換をしたい。



●小沢氏拒否で長期化必至=国会招致、打つ手ない執行部-民主
(時事通信 2010/11/04-22:02) http://bit.ly/drSNfC


 民主党の小沢一郎元代表が4日、自らの国会招致問題で岡田克也幹事長が求めていた会談にようやく応じた。しかし、岡田氏が衆院政治倫理審査会での弁明を促したのに対し、小沢氏は拒否。会談は平行線に終わった。小沢氏が翻意する可能性は小さく、問題の長期化は避けられない情勢だ。
 会談は、代表質問が行われていた衆院本会議を2人が抜け出す形で、午後2時すぎから約30分間、国会内の幹事長室で実現した。部屋には小沢、岡田両氏と会談の記録者の3人だけ。岡田氏が先月25日から再三申し入れていた面会に応じた理由について、小沢氏周辺は「3日にインターネット番組であれだけしゃべって、幹事長に会わないのはおかしいから」と説明した。
 「国会や(来春の)統一地方選などに影響してくる。ご自身で判断して政倫審で説明していただきたい」。会談でこう要請した岡田氏に対し、小沢氏は「司法の場で説明する」とあっさり拒否。小沢氏招致がネックとなって2010年度補正予算案の衆院通過日程が決まらない状況を踏まえ、岡田氏は「法的責任と政治的責任は違う。国会で説明することと矛盾しない」などと食い下がったが、小沢氏は「自分の考えを変えるつもりはない」とつれなかった。
 会談の結果に、党内の非小沢系議員の間からは「即刻除名だ」(中堅)と反発する声が上がっている。渡部恒三元衆院副議長は「党員である限り、どうしても幹事長の言うことを聞けないという場合は、党を離党するということだろう」と記者団に語り、小沢氏をけん制した。
 もっとも、数々の修羅場をくぐり抜けた経験を持ち、岡田氏より「格上」の存在の小沢氏が、政倫審への出席要請に応じると見る向きはほとんどなかったのも事実。非小沢系で固めた執行部も、小沢氏を支持する勢力との対立激化を恐れ、これ以上圧力を掛けることには及び腰だ。党内には「小沢氏が招致に応じないのは分かっていたこと。首に縄を付けて連れて行くわけにいかない」(副大臣の一人)とあきらめムードも漂う。
 一方、野党は小沢氏の招致実現を求めて菅政権への攻勢を強める構え。自民党の谷垣禎一総裁は4日の記者会見で、「菅直人首相が前面に出て問題の解決を図るべきだ」と述べ、首相の「指導力欠如」を追及する考えを示した。




●小沢氏、国会招致拒否を明言 ネット番組に生出演
(東京新聞 2010年11月4日 朝刊) http://bit.ly/9tzfag


 民主党の小沢一郎元代表は三日、都内でインターネットサイト「ニコニコ動画」の公開生中継に出演し、野党が求める国会招致について「必要ない」と拒否する考えを明言。岡田克也民主党幹事長との会談に関しても否定的な見解を示した。招致実現に努力すると野党に約束した岡田氏に真っ向から反対する姿勢が波紋を呼ぶのは必至だ。 

 小沢氏は招致について「司法手続きに入っているので、三権分立の立場からすれば立法府で議論するのは基本的に妥当ではないし、必要でもない」と述べた。

 岡田氏との会談を拒む理由は「まずは党が(野党の招致要求への)対応を決めなくてはならない。岡田氏一人が決める話ではない」とし、「政治倫理審査会に出るべきだという議論を前提に話をするのは違うのではないか」と述べた。

 自身の去就に関し「何もやましいことはないので、今後も政治活動は続けていきたい」と強調。「民主党内にいっぱい支持してくれる人がいるから、党を出る必要はない。民主党政権を成功させることに全力を尽くす」と決意を表明した。

 中国漁船衝突事件をめぐる政府の対応について「私が政府の責任者なら船長を釈放しない。役人が政治状況を考慮したのはいけない」との政権批判を繰り返した。



●輿石氏 小沢氏招致は必要ない
(NHKニュース 11月4日 19時25分 ) http://bit.ly/ad6gPr

民主党の岡田幹事長が4日、小沢元代表と会談したことについて、民主党の輿石参議院議員会長は、記者会見で「会談が実現したことはよかったのではないか」と述べました。そのうえで輿石氏は「小沢氏の国会招致は必要ないという私の考えは変わってない。証人喚問を行っても、新たな証拠は出てこないだろうし、立法府が司法に介入することになるのではないか。そういうことに時間を費やすより、景気を回復させ、地方を元気にすることに政権与党として全力投球するほうが、国民の声に応えることになるのではないか」と述べました。
 小沢氏が公の場で発言するのは検察審査会の強制起訴議決を受けた直後の十月七日以来で、約一時間半出演した。党や国会への説明よりも外部メディアへの対応を優先させたとの指摘には「(ネット番組は)意見も反論も言える仕組みなので、多くの方に分かってもらえると思って出演要請を快く受けた」と反論した。