くじ引きソフトについて?

参議院議員 森ゆうこ
(2010年11月 8日)  http://bit.ly/cD1Qvq

遅くなりました!

検察審査会のくじ引きソフト「検察審査員候補者名簿管理システム」デモンストレーション見学報告。

一言で言えば、ますます疑惑が深まった。

今日のデモは、最高裁担当者とシステム保守管理業者。
何故、開発者である冨士ソフトが来ないのか。
保守管理業者では、肝心の恣意的な選出が行われる可能性がない事を証明できない。
三週間近く待たせたことも合わせ、不信感が募る。

しかし、わかった事もかなりあった。
まず、選出までの工程で、民間業者が名簿を手にすること。
各種発送業務、問い合わせコールセンター。
秘密のベールに包まれた審査会の委員選出に民間業者が関わるのはこれだけではなさそうだ。

一覧にして回答するよう要求。

情報管理やコールセンターのQ&Aマニュアルで候補者が絞られることはないのかなど疑問点が次々と浮かぶ。
欠格・前科・就職禁止・辞退申し出という項目をクリックするだけで、選出の分母そのものを数十人単位で少なくする事が可能であり、後でそのチェックを消せば、恣意的に分母となる名簿を絞り込んでも分からない。
そうでは無いという証明は開発業者にしかできない。

又、辞退率の報告・発表を拒否しているので(裁判員選出では約5割)、結局何人の候補から審査員が選出されたのか不明である。
各選管に候補者選出を人口比で割当、年一回、当該地区の検察審査会に選出した名簿を郵送させる。
検審事務局ではCDRやFDで送付された名簿をこのシステムに取り込む。

しかし、ここで不思議なことが起きた。

保守管理業者に「どのようなトラブルに対応したか」と質問。
すると、「フリーズしたので、事務局に出向き画面を見ると、生年が1600年という組み込まれた和暦に対応出来ない数字だったためシステムが拒否した事が原因」との回答。

つまり、本来選挙人名簿から抽出されたデータそのものが送付されたのではなく、別途、名簿を作成したものが送られて来たのではないか。

そもそも、発注仕様書を見れば、選挙人名簿~裁判員名簿管理システム~検察審査員候補者管理名簿と関連しているはずであり、この一連の作業を確認しないと本当に無作為に抽選されたのかは確認出来ない。
特に都市部においては、各選管に割り当てられる候補者数は数十万人中わずか数人から数十人である。

そして、問題の核心。

平均年齢は自動計算されないのか?
「その機能はない」との回答。
しかし、発注仕様書を見れば、納入された成果物には平均年齢の自動計算ができ、議決した月日で計算すれば、選任された後に誕生日を迎えていても、正しく計算されるはず。
成果物は発注仕様書と違うと言うのなら、なぜ、基本計画書・開発支援業務最終報告書・ソフトウエア性能試験結果評価書(検収書)を出し渋るのだろうか。

ちなみに、本日は、岩上安身さんからustでライブ中継してもらおうと思ったが、あっさり裁判所から拒否された(苦笑)。

同席した担当者の話しでは、11人に満たず、補充員を追加する事も、電話で参加を説得する事もあるとか。
そもそも辞退などで、分母は限りなく少ない?
だったら、わざわざ開発と保守に 2年半で5890万円もかけてくじ引きソフトを作らなくても、裁判所の前で「あみだくじ」でもやった方がまだ信用できると思ったりもする…