sengoku38事前接触の取材記者「ミヤネ屋」で詳細語る
(夕刊フジ 2010年11月11日17時00分) http://bit.ly/adGqmj


 中国漁船衝突事件の映像をインターネット上に流出させたと名乗り出た海上保安官(43)に事前に接触、インタビューした読売テレビ(大阪)の山川友基記者が11日午後2時から放送された「情報ライブ・ミヤネ屋」に生出演。保安官が残したメモを披露し、取材時の様子などを詳細に語った。

 メモはA4判の紙の両面に書かれていた。ワープロの文章のほか、青・赤・緑色で色分けされた手書きの文字で詳細な書き込みもあった。

 そこには公開に至るまでの心情や、映像が「機密情報」にあたるのかどうかを刑法に照らし合わせてシミュレーションするような記述も。また、「捜査の妨げとなるのか?」と実行までに逡巡(しゅんじゅん)する様子をつづる一方で、「(映像を)公開しない理由は?」とも。保安官としての「職業倫理」と、「国民に真実を伝えたい」との思いの間で揺れ動く様子がうかがえた。

 保安官は、先週末にビデオ映像がユーチューブに流出した直後、「sengoku38」と名乗って読売テレビに連絡。神戸市内で記者と面会し、流出の経緯などについて約2時間語ったという。

 その際、保安官は身分証明書を提示。かなり緊張した様子だったという。山下記者は当初、保安官が本物かどうかはかりかねていた。しかし、10日朝、「ビデオが神戸市内の漫画喫茶から流出した」とのニュースが流れた直後に保安官が山下記者に電話し、「今から上司に話す」と告げたことで本物であるとの「確証を持った」という。

 投稿の動機は「あれを隠していいのか。おそらく私が公開しなければ闇から闇に葬られて跡形もなくなってしまうのではないか。国民には見る権利がある」と説明。「本当に私がやったことが国民の倫理に反することなら甘んじて罰を受ける」と言い切ったという。

 「sengoku38」の投稿者名については、「仙谷官房長官でもあるし、戦国時代でもある。今の日本を取り囲む状況が戦国時代さながら。そういう意味にも取れるのではないか。あえてその辺は私の胸の中」と言葉を濁した。