[柳田放言大臣]1カ月前に漏らしたホンネ「大臣なんてなる気なかった」

(日刊ゲンダイ2010/11/19)

難題ズシリで多忙な日々に「僕を寝かせてくださ~い」
「本当に僕は大臣になるとは思っていなかったし、なる気もなかった」――。発言の主は、今お騒がせの柳田「放言」法相。約1カ月前に自らが主催する懇親会にマスコミ関係者を集め、そんなホンネを漏らしていた。
柳田は7月の参院選で3選を果たした後、参院幹事長に選任された。9月の代表選後も菅首相から大臣就任の打診はなく、メディアも霞が関もノーマーク。組閣当日に携帯電話が鳴り、菅から法相・拉致問題担当相として入閣を言い渡された時は、労組の大会で熱海にいた。
「押っ取り刀で上京し、慌ててモーニングを用意するよう事務所に指示したよ。そりゃあ、大変でした」
そう懇親会の席でグラス片手に上機嫌に振り返っていた柳田は、参院厚労委員長などを務めるなど一貫して厚労畑を歩んできた。法相就任まで参院法務委や党の法務部門会議に出席した経験はなく、法務行政とは無縁の政治家だった。
「法相就任が伝わると、法務省内は『誰だ?』と戸惑いが広がり、官僚が大急ぎで国会便覧でプロフィルを確認したほどです」(法務省事情通)
しかも、法相就任直後から大阪地検特捜部の証拠デッチ上げ、中国漁船衝突と法務・検察を揺るがす事件が直撃。シロウト大臣には荷が重すぎる多忙な日々が続いた。
そんな折、公務から解放されて気が緩んだのか、柳田はこんなグチをこぼしていた。
「きのうは朝5時半起き、きょうは朝5時起き。皆さん、どうか私を寝かせてくださーい!」
軽口、放言癖は昔から。恐らく今後も直らない。大臣を辞め、ゆっくり眠れる日も近いか。




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