[法相ポスト]柳田の後任が決まらないワケ

(日刊ゲンダイ2010/12/9)

「小沢強制起訴までは」と、仙谷が意欲のウワサ

失言で柳田法相がクビになってから2週間以上が経つのに、後任人事が進まない。
「当初、弁護士資格を持つ小川敏夫法務副大臣がスンナリ昇格するものとみられていましたが、なぜか仙谷官房長官が兼務。問責逃れで更迭した柳田氏の後任を、問責決議が可決された仙谷長官が続けているのは、本来ならば道理に合わない話です。しかも、仙谷長官には尖閣問題の裏取引の責任を検察に押し付けた疑惑もある。法相に就いているなんて、悪い冗談としか思えません」(法務省関係者)

菅首相は年明けに内閣改造をするようなことを言っているが、官房長官はただでさえ激務。一方、法相ポストだって、相次ぐ司法スキャンダルで珍しく大忙しだ。おかげで仙谷は、このところ体調がすぐれないともいわれている。臨時国会も閉じたことだし、兼務をはずして、法相ポストに政権浮揚につながるような目玉人事でもやるのが常識的な線である。それをしないで、兼務を続けさせている狙いは何なのか。実は、仙谷自身が法相に意欲を燃やしているという話がある。

「法相は検察に対する指揮権を持っています。つまり、検察や司法に直接、影響力を及ぼせる。仙谷長官は『これからは脱・小沢ではなく殺・小沢だ』と宣言したくらい小沢排除を推し進めてきた人ですが、今は小沢元代表の強制起訴を控え、文字通りの生殺与奪権を握っているわけです。小沢氏の息の根を止めるまで、法相ポストを手放さずに見届けるつもりじゃないかとみる向きも少なくありません」(民主党関係者)
仙谷は、今月3日の記者会見で問責を受けての辞任の可能性を問われ、「法相に専任せよ、となるかもしれない」と、法相専任をにおわせた。この発言が報じられると、急に躍起になって否定していたのが、なんだか怪しい。法相ポストを手放したくないという噂は、けっこうマジかも!?




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