民主党よ、“身内”の小沢より竹中喚問だろう!
(日刊ゲンダイ2010/12/25)

◆ウヤムヤの振興銀とかんぽの宿疑惑

国会では相変わらず、小沢一郎・民主党元代表の証人喚問を巡ってスッタモンダをやっている。見るに見かねたのか、連合の古賀伸明会長が仲介し、きょう(25日)、菅首相と小沢が再度、顔を合わせる。鳩山由紀夫前首相、岡田克也幹事長、輿石東参院議員会長のほか、連合の地方代表や幹部も同席するらしいが、双方ともに歩み寄る考えはないから、凍ったような会談になるのは間違いない。
民主党の対立はバカバカしいの一語だが、評論家の佐高信氏は「小沢氏より前に証人喚問をすべき人物がいるだろう」と言う。
「竹中平蔵元総務相ですよ。小沢喚問ですっかり忘れ去られているのが日本振興銀の破綻です。ペイオフ第1号になったが、検査忌避で逮捕された木村剛氏を金融庁の顧問にしたのが竹中氏です。これがあったので、振興銀は早期に銀行認可を得られたのに、竹中氏は責任を問われても知らんぷり。コメントひとつ出そうとしない。そうしたら今年11月、朝日新聞にかんぽの宿の不動産鑑定評価が日本郵政公社の要望で不当に下がった疑惑が報じられた。当時の日本郵政の社長・西川善文氏も、かんぽの宿を安く手に入れたオリックスの宮内義彦会長も竹中人脈に連なるのです」
振興銀行が認可された背景、そのときの竹中氏の役割、木村氏との関係など、国会がただすべき疑惑は山のようにあるわけだ。佐高信氏は「竹中平蔵こそ証人喚問を」という著書まで書いているが、これを菅も読んだらどうだ。喚問すべきは“身内”で功労者の小沢ではないはずだ。




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