「小沢元代表は自発的離党を」おまえが言うなよ!厚顔無恥 仙谷官房長官


(日刊ゲンダイ2010/12/27)


TVを利用してムチャクチャな憲法論で自己弁護

どこまで厚かましい男なのか。


仙谷由人官房長官が、きのう(26日)ノウノウと出演したテレビ番組で、「小沢一郎元代表は強制起訴されたら、自発的に離党すべし」と発言したことである。“問責男”が自分のことを棚に上げてよく言うよ、だ。
年明けの通常国会の見通しが立たない原因は、小沢問題ではない。むしろ問責が可決した仙谷と馬淵国交相の処遇問題の方だろう。
野党は、仙谷と馬淵が続投するなら国会審議を拒否する姿勢を崩していないし、自民党は「仙谷長官を更迭しないなら、菅首相の問責」まで言い出している。“一兵卒”の小沢が政倫審に出席しなくたって国会の審議は行われるが、閣僚の場合は責任の重みが違う。それなのに、すべてを小沢問題に押しつけて、自分は涼しい顔をしている。“厚顔無恥”“不遜”が服を着たような男だ。
「仙谷さんは、『このまま辞任しないで通常国会に突っ込んでも大丈夫』と考えています。『どうせ野党が審議拒否をしても、世論の批判に負けて1、2週間で音を上げる』とタカをくくっているのです。ここへきて菅首相が小沢さんに対して強気に出ていることで、ますます自分は安泰と思っているようです」(官邸事情通)

そのうえ仙谷は、自己弁護のため、テレビ番組でムチャクチャな憲法論まで持ち出した。「たとえ、自民(中心)の連立政権になったとしても参院は過半数に足りず『ねじれ』が続く。解散のない参院が(閣僚の)問責を乱発し、総理の任命権に異議を唱えるのは、憲法上、参院の権力が大きくなりすぎる」と、疑問を唱えたのである。九大名誉教授・斎藤文男氏(憲法)が苦言を呈す。
「参院の問責決議は、閣僚に対する不信任を政治的に意思表明するもので、参院が有する権限です。憲法上の乱用でも何でもない。仙谷氏は弁護士として法律論をしょっちゅう振りかざしますが、この発言は『曲解』です」
だいたい、自分のことで法律論を持ち出すなら、小沢問題で「世論が求めている」とか「政治的責任」とか抽象論で片付けるのは矛盾している。小沢問題は法律論ならば、1.検察が2度不起訴にした2.強制起訴が確実なのに国会招致すれば三権分立に抵触する、のである。呆れるほど、ご都合主義のイイ加減な男だ。

スッカラ菅首相に厚顔官房長官。

この政権は救いようがない。






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