●宮崎死刑囚に「スピード」死刑執行 囁かれる「秋葉原事件」の影響?
(J-CASTニュース 2008/6/17 20:20) http://p.tl/BQUl

幼女を5人誘拐し4人を殺害した宮崎勤死刑囚(45)の死刑が、2008年6月17日午前に執行された。犯行動機は未解明で、精神鑑定も継続中という状況の中だった。過去10年間の執行までの平均は8年という数字もあり、死刑確定から2年4ヶ月という「スピード執行」。08年6月8日に起きた「秋葉原無差別殺傷事件」が何らか影響したのではないか、という推測も出ている。
国民が憤りを持っているときに執行されることが多い

各紙は宮崎死刑囚の死刑執行を大きく報じた
全国紙各紙の夕刊はこの死刑執行について大きく紙面を割いた。各紙の記事で目立っているのは「この時期に死刑を執行したのはなぜ?」というものだ。朝日新聞は、「確定から2~3年で 法相『たまたま短縮』」という見出しを掲載。鳩山法相は慎重にも慎重な検討を加えた上で執行した、とし、それが、
「たまたま従来より短くなっていること」
と説明したと書いている。しかし、
「裁判や面会で宮崎死刑囚にかかわってきた人たちは、死刑確定から2年後という早い執行に衝撃を受けた」
とし、宮崎死刑囚は犯行について、最後まで「ひとごと」のような状態だったため、「彼は本当に、その重い罪と向き合えたのだろうか」と疑問を投げかけている。
読売新聞は、
「宮崎死刑囚の場合、今年5月末に再審請求を具体的に準備していることを書面で鳩山法相に伝えており、こうした状況で執行されるのは異例だ」
とし、法務省が執行に慎重になってもおかしくなかったと書いている。
そうした中で、このスピード執行には「秋葉原無差別殺傷事件」の影響が影を落としているのではないか、という推測がメディアでも囁かれている。
この日、TBS系情報番組「ピンポン!」に出演したジャーナリストの大谷昭宏さんは、
「国民が犯罪に対し憤りを持っているときに、(死刑が)執行されることが多い」
と主張。今回は、「秋葉原無差別殺傷事件」との関係があるのでは、という見方だ。宮崎死刑囚が最後まで「ビデオテープを早く返してほしい」などと意味不明なことを繰り返していた現状では、
「亡くなられた方々は、この執行をもって霊がうかばれるかと言うと、決してそうではない事件だったような気がするんですね」
と話している。
テレビ朝日のコメンテーター川村晃司さんは情報番組「スクランブル」に出演し、
「秋葉原と関係ないといいのですが、最近どうしても(凶悪事件は)死刑の方に流れている。そのへんの執行が体制として如何なものか、と言う批判も聞こえてきそうだ」
などと、性急な死刑執行に対して批判をしている。

弁護人は「死刑執行に対して強く抗議する」
宮崎死刑囚の弁護人を務めた田鎖麻衣子弁護士は同日、「死刑執行に対して強く抗議する」という声明を出した。精神治療を受けている状態であり、再審請求を具体的に準備していることを08年5月末に鳩山法相に伝えたばかりだった。田鎖弁護士が所属する「番町共同法律事務所」はJ-CASTニュースの取材に対し、
「死刑執行までの期間がだんだん短くなってきたのではなく、鳩山法相になってから急に短縮された」
とし、今回のような「スピード執行」は、様々な問題を引き起こす火種になりかねないとしている。
もっとも、宮崎死刑囚に対しては様々な見方があり、この日の死刑執行もやむなし、という意見も出ている。
「1審で異なる3通りの精神鑑定の結果が出たが、私は宮崎死刑囚は詐病だったと思う」(毎日新聞、作家の佐木隆三さん)
取り調べを担当した元警視庁捜査一課理事官の大峯泰宏さんは、
「(宮崎死刑囚の)自供からこの日まで長かった。ご遺族にとって気持ちの一つの区切りになれば何よりだと思う」(読売新聞)
なぜスピード執行がされたのか、秋葉原事件との関連性はあるのかについて法務省はJ-CASTニュースの取材に対し、
「お答えすることはできません」
とだけ話した。




●たけし激白! 日中関係は「矛盾だらけ」

(オリコン 12月27日11時14分) http://p.tl/IzvC

『ビートたけしのガチバトル!』より。討論のレフェリーを務めるビートたけし  (c)MBS
 お笑いタレントのビートたけしさんが司会を務めるトーク番組『ビートたけしのガチバトル』(29日 後9時~ MBS・TBS系)の収録がこのほど行われた。日中関係、死刑制度、検察問題というタイムリーな3テーマのトークバトルを仕切ったたけしは収録後にインタビューに応じ、「今回ぐらい白熱してやったことはないんじゃないかな。人権とかそういう問題と社会、国の問題、国際関係は矛盾だらけ。でも個別の話のようで全部リンクしている感じがする。並べたら面白かったね」と確かな手ごたえを感じているようだ。

 同番組は今年の日本を揺るがせた問題を取り上げ、対立する意見を持つゲストがトークバトルを繰り広げる。今回は、日中関係、死刑制度、検察問題をピックアップ。元航空幕僚長の田母神俊雄、元名古屋高等検察庁検事長の宗像紀夫、自民党の平沢勝栄衆議院議員、亀井静香国民新党代表、福島瑞穂社民党党首、ジャーナリストの大谷昭宏、政治評論家の三宅久之らが各テーマで登場し、激論を振るう。

 論客たちが自身の思いや主張を感情むき出しでぶつけ合う様を取り仕切ったたけしは「どっちかが言い負かされたらいいなと思ってやってる。強い方がぼこぼこにやられた方が面白いんだよ。三宅さんなんか楽屋でも怒鳴り散らしているからね」とニヤリ。「途中から感情論になってきたりする。所詮、人間だからつまらないところをつつかれてムっとするところも面白いよね」。

 「日中関係」についての論議では、尖閣諸島で起きた漁船衝突事故にスポットを当て「あれは中国の意図だ!」という日本側の主張と「単なる接触事故」とする中国側が真っ向から対立。議論はヒートアップし、壮絶なトークバトルに。また「死刑制度」では、VTRに登場した元法務大臣・鳩山邦夫氏もVTRでゲスト出演。執行対象となった死刑囚の氏名を公表した経緯、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の死刑囚である宮崎勤元死刑囚の死刑執行について「最も凶悪な事犯の一つだと思うから、宮崎を執行すべきと思うが検討しろと。私から指示しました、実は」と自らの指示だったことを告白した。

 番組での自身の役割について、たけしは「オレはどっちにもつかず、けんかになったらしめしめって思う(笑)。レフェリーと同じでえこひいきしないし、あまり自分の意見を言うのはよそうって思っているんだよね。間抜けな知識をひけらかしてもしょうがないじゃん」。最後に「これは面白いと思うよ、日本の一年を振り返る上でもね。若いヤツにもこれを面白いと思えたらいいんだけどね」と訴えていた。




●社団法人アムネスティ・インターナショナル日本

http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=488
本日、3人の死刑確定者に対して死刑が執行された。執行されたのは、東京拘置所の宮崎勤さんと陸田真志さん、大阪拘置所の山崎義雄さんである。

従来と同様に今回の執行についても、本人や家族を含め誰にも事前の予告はなく、突然の執行となった。今回の執行でも、執行後に昨年12月の執行以来4回目となる死刑囚の氏名および罪状の公開が行われた。しかしそれ以外の情報は一切公開されていない。死刑確定のプロセスや、確定後の再審請求、恩赦請求の棄却時期などの死刑囚の基本的人権の尊重において極めて重要な情報が開示されていない。

今回の執行は前回の執行から約2カ月後に行われたものであり、日本が大量処刑への道を進めていることの証である。日本で死刑執行が増加していることに対し、アムネスティ・インターナショナルは深い失望と、極めて重大な懸念を表明する。

宮崎さんも陸田さんも、判決確定から執行までの期間は2年半あまりで、従来になく、早い執行ペースである。山崎さんに関しては、第一審では無期懲役の判決が出ていたものが、高裁で逆転死刑判決となっている。全体的に、厳罰化に向かう日本の風潮が現れた今回の死刑執行である。

2008年6月17日