●菅首相・小沢氏、新年会から亀裂あらわ
(日経新聞2011/1/2 19:41)http://p.tl/7Pil

 菅直人首相と民主党の小沢一郎元代表は1日、党所属国会議員らを招き、それぞれ新年会を開いた。首相側には約50人、小沢氏側には約120人が集まった。両氏は小沢氏の衆院政治倫理審査会への出席を巡って対立を深めており、正月早々から亀裂の深さを強調した格好となった。

 首相が首相公邸で開いた新年会には、仙谷由人官房長官や枝野幸男幹事長代理ら閣僚や党役員、首相を支持する若手議員など約50人が出席。首相は「多少ハレーションが起こることを覚悟で、自分のやりたいことを伝えたい」「やりたいことをやるために権力を掌握してがんばる」などと述べ、党内の摩擦も覚悟で政権を維持する強い意欲を示した。焦点の内閣改造には言及しなかった。

 小沢氏は東京・深沢の私邸で自らに近い国会議員を招いた新年会を開催。国会運営については「ねじれ国会になったから仕方ないという理屈は通用しない。国民の期待に応えるすべを、我々自身が見いだしていかなくてはならない」と指摘した。「国内外ともに非常に難しい状況になる。政府・与党が力を合わせて協力していかなくてはならない」とも述べ、挙党態勢の構築による政権運営の必要性を強調した。

 小沢氏が幹事長だった昨年は166人が出席した。今年は昨年は出席した菅首相、蓮舫行政刷新相らが欠席して首相の新年会だけに参加するなど、出席者数は昨年に及ばなかったものの、約120人という数は党内での存在感を十分誇示したとの見方が多い。

 出席者は衆院の中堅・若手でつくる「一新会」や衆院の新人議員でつくる「北辰会」の議員らが中心で、平田健二参院幹事長や原口一博前総務相、細野豪志氏らも集まった。海江田万里経済財政相や城島光力政調会長代理らは、首相と小沢氏双方の会合に顔を出した。



●今年もハレーション覚悟…菅首相あいさつ
(読売新聞2011年1月2日19時09分)http://p.tl/yMpm
 菅首相と民主党の小沢一郎元代表は1日午後、それぞれ党所属議員らを招いて新年会を開いた。


 首相公邸での新年会には約50人、小沢氏の都内の私邸には約120人が集まった。首相、小沢氏ともに互いをけん制し合い、元日から深刻な党内対立があらわになった。

 首相公邸で新年会が開かれるのは、2001年に当時の森首相が恒例だった「公邸開き」を行って以来。今年は、菅首相グループが口コミで親しい議員を集め、仙谷官房長官や北沢防衛相、鉢呂吉雄党国会対策委員長、江田五月前参院議長らが参加した。会合は非公開だったが、出席者によると、首相はあいさつで「今年も多少のハレーションが起きることも覚悟の上で、自分のやりたいことをしっかりと伝えていきたい」と述べた。小沢氏の政治とカネの問題に厳しく対処する姿勢を示したものとみられる。

 一方、小沢氏の新年会には、山岡賢次党副代表、細野豪志前幹事長代理、原口一博前総務相らが出席。小沢氏はあいさつで「私が22年前に自民党幹事長に就任した時も、参院は過半数を割っていたが、野党と議論できた。『ねじれ国会だから仕方ない』との理屈は通用しない」と述べ、菅政権の国会運営を批判した。自らの強制起訴には直接触れず、「皆さんに迷惑ばかりかけている」と述べた。