大丈夫か、民主党!?党幹部人事のア然、ボー然

(日刊ゲンダイ2011/1/17)

選対委員長に石井一、党副代表に岡崎トミ子・・・

「どこが最強内閣だ」と言われる菅再改造内閣だが、驚くのは早かった。閣僚人事が決まったあと、党の幹部人事が次々に決まっているが、唖然の人選なのである。

幹事長には岡田が留任したのはいいとして、これまで枝野官房長官が務めていた幹事長代理ポストには藤村修厚労副大臣が起用された。当選6回、もう61歳だが、「藤村WHO?」ではないか。
国対委員長は安住淳防衛副大臣(49/写真左)。背が小さいからか、座るとデーンと足を組み、上から目線でズケズケ物を言う。野党時代に国対経験があるが、そのときは自民党をガンガン揺さぶり、嫌われた。「野党にパイプ」どころじゃないのである。

「原理主義の幹事長とこの国対委員長では、心もとない限りです。清濁併せのみ、時には汚れ役を求められる国対で野党折衝ができるのか。安住さんが適任とは思えません」(政治評論家・有馬晴海氏)
さらに仰天は党副代表。国家公安委員長をクビになった岡崎トミ子(66)と、これまた国対委員長を更迭された鉢呂吉雄(62)が就任する。なんだか、副代表が左遷ポストだ。で、これまで副代表で「ご意見番的存在」だった石井一(76/写真央)が“最前線”の選対委員長に回るのである。大丈夫か、民主党は。

「脱小沢ということで、党内の半分を敵に回している菅政権には人材がまるでいないのです。そういえば、首相補佐官に細野豪志元幹事長代理(39/写真右)が起用されることになりましたが、この人事も菅さんの周りに人がいない裏返し。寺田学(34)、加藤公一(46)の首相補佐官コンビの評判が悪いのですが、他に相談相手もいないから代えるわけにはいかない。だったら、人数を増やせ、とばかりに細野氏と芝博一参院幹事長代理(60)を加えることにした。両者に期待されているのは国対。安住体制では不安だらけだからでしょう」(民主党事情通)
細野起用は小沢派の懐柔でも何でもない。細野は本籍前原グループだ。

こうした人事を見ていると、まさに付け焼き刃の継ぎはぎ、玉突きにしか見えない。組織が崩れる典型を見る思いだ。




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