小沢vs.執行部 風雲急「離党勧告」バトル過熱

(日刊ゲンダイ2011/1/18)

◆今週後半強制起訴

強制起訴に向け、小沢一郎元代表(68)の周辺が風雲急を告げている。きのう(17日)、小沢弁護団は本人と協議し、検察官役の指定弁護士からの事情聴取要請について、「強制起訴される立場で、聴取に応じる必要はない」と拒否する方針を固めた。きょうにも指定弁護士に正式に伝える見通し。事情聴取拒否を受け指定弁護士側は早ければ今週後半にも小沢を強制起訴する可能性が高い。
今週中にも小沢が強制起訴されることで、民主党執行部の動きも慌ただしくなってきた。強制起訴後の小沢の処遇について、離党勧告も視野に攻勢を強めている。
離党勧告を出すには党幹部がそろう常任幹事会の決定が必要だ。岡田幹事長は党役員人事で、常任幹事会のメンバー差し替えに着手。約30人のメンバーを脱小沢寄りの顔触れに替え、「小沢切り」に備えた動きが加速している。
政倫審出席を求める議決についても、岡田は「役員会では今週中に議決することを決めている」と語った。議決を受けても小沢が出席を拒否する可能性を見越し、強制起訴前に「執行部の方針に従わない小沢」を印象付けるのが狙い。執行部は、小沢の強制起訴時に何の対応も取れなければ、世論の支持を失うことを恐れているのだ。
小沢本人はあくまで離党拒否の姿勢を貫いており、今週末にかけて執行部と小沢の攻防は激化しそうだ。