菅首相 国の税金でウオーキングマシン購入疑惑

(日刊ゲンダイ2011/1/18)

◆社保庁のマッサージ機と同じじゃないか!

かつて、無駄な税金の使い道に人一倍うるさかった菅首相に、税金の私物化疑惑が浮上だ。
先月28日の仕事納め後に開いた首相番記者との懇談会の席上でのこと。原則オフレコに気を許したのか、仙谷前官房長官について「悪徳弁護士の頃は(選挙資金を)カンパしてくれた」などと軽口を連発。自身の健康管理を聞かれると、「公邸から官邸まで、110歩しかないんだよね」と、最近、太り気味な体形を気にしながら、こう語り出したという。
「実はねえ、ウオーキングマシンを買ったんだよ。アッ、これ言っちゃいけないんだ」
菅にしてみれば、リップサービスのつもりなのかもしれないが、なぜ「言っちゃいけない」のかは気になるところだ。
菅の発言を聞きつけた民主党関係者も、「ひょっとして、首相の地位を利用し、国の税金でマシンを購入したのではないか」と、感想を漏らした。
菅は野党時代に、年金保険料やガソリン税で職員用のマッサージチェアなどを購入していた旧社保庁や国交省に「不正流用だ」「税金のムダ遣いだ」と、批判の先頭に立ってきた男である。まさか、立場が変われば人も変わるということはないだろう。
キチンと自腹を切ったのか、それとも……。公邸の備品調達窓口である首相官邸事務局に、ウオーキングマシン購入の資金源を聞くと、担当職員は「(公邸には)一般的に生活に必要なモノは(国の税金で)備えてある。それ以外の趣味に関わるようなモノは(首相が)自分で持ち込んでいます」。
――ウオーキングマシンは健康を維持する上で、生活に必要なモノに該当するのか。
「それは、私の口からは答えられません」
――ならば、趣味に関わるモノになるのか。
「それも、私の口からは答えられません」
担当職員は木で鼻をくくったような曖昧な回答を繰り返すばかり。国の税金で購入していないなら、キッパリとそう答えれば済むのに……。
内閣改造であからさまな「霞が関ベッタリ」路線を貫いた菅首相。はたして税金の使い道まで、霞が関の論理に染まってしまったのか。




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